第7話 怪盗
俺らの次のターゲットは、ある有名な海外の浮世絵だ。浮世絵は本物がいくつか存在するので売った後に元の所有者は誰かわかりにくくなる。まあ俺等にはあまり関係ないが。俺はダクトの中を匍匐前進で進んでいた。
「おいおい、あいつ死んでないじゃないか!」
下でものすごく大きい声が聞こえたので下を見てみる。そこには二人のおっさんがいた。
「あの野郎まだ死んでないじゃないか。本当に紅鬼に依頼したんだよな?」
「はい。」
「ならなぜ死なない!?あいつは凄腕の殺し屋だろう。」
「それがどうやら、抜けられない用事ができてしまったそうです。」
「ちっ、神田勝を殺せば俺等ももっと動けるのに。なにやってんだよ。」
神田勝。今の警察トップ。神田は今愛娘の舞白が家出をしてしまい、必死で捜索しているらしい。そのため外に出る時間も多く殺す隙があるのは今しかないだろう。しかし紅鬼は断っている。もしかしてだが、彼は神田を殺したくないのではないだろうか。しかし彼は金で動くだけの殺し屋。そんなことはないだろう。俺は無駄な思考を止め再び前に進みだした。
ミッションを終えアジトに戻る。スマホを確認するとパレットからメールが来ていた。
「紅鬼と対談するため、貴殿も出席をすべし。 パレット幹部I」
俺はパレットの拠点に向かうと、パレット幹部の藍がいた。
「よう、I。」
「・・・、怪盗Y。元気そうでなにより。」
「紅鬼はいつ来る?」
「もうじき来る。」
「なぜ彼は来るんだ?俺はてっきり興味がないものだと思っていたが。」
「私もだ。しかしきっと興味が湧いたのだろう。彼が入れば私達は翼を得た虎の如く強くなるだろう。」
「そうだろうな。」
すると扉のが静かに開いた。
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