第47話 数年後

 清彦、天音はいろいろな試練を乗り越え、パートナーとなった。現在は夫婦として生活している。


 清彦はお菓子の袋を、ゴミ箱に向けて投げた。天音はその様子に対して、ため息をついていた。


「ゴミくらいはきっちりと捨ててよ」


「ごめんごめん・・・・・・」


 天音は部屋に対してもダメ出しをする。 


「清彦、きっちりと掃除してよ」


「わかったよ。掃除する」


「私も一緒にするから、しっかりとやっていこうね」


 天音はきれい好きな女で、床に何かが散らばっているのを嫌う。適当な性格をしている男にとっては、几帳面すぎる印象をうける。


「休日だからといって、一日を同じ服で過ごさないでね」


 部屋の次は服装を指摘された。清彦は思わず苦笑いしてしまった。


「わかった」


 清彦はしぶしぶ服を着替える。


「服を着替えた」


「着替えた服は、洗濯機に入れるように」


「わかった」


 清彦はシャツを選択かごに入れた。


「これからは自主的にやってね」


「わかった、わかった」


「まったく・・・・・・」


 天音の頬は赤く染まった。


「掃除を終えたら、男女の営みを楽しもうよ。清彦の心を刺激して、けだものになるところを楽しみたい」


 天音の乳房は美しいピンク色で、見ているだけで幸せになれる。


 清彦、天音のいる部屋に、明日香が姿を見せた。彼女は一日限定で、こちらの家にやってきていた。


「天音さん、声のトーンを少し抑えてね。Hな話が完全に筒抜けだよ」


 清彦、天音の顔は赤くなった。


「ラブラブそうな二人を見ていたら、私も恋愛をしてみたくなったよ」 


 明日香は三年前に破局してから、恋愛をマイナスにとらえるようになっていた。前向きな発言を訊けたことに、安堵の息をつく。


「私もいい人を見つけて、幸せになってみせるよ。おにいちゃん、たくさん、たくさん、応援してね」


「わかった・・・・・・」


 明日香は荷物をまとめると、


「新しい恋を探すぞ」


 といって部屋からいなくなった。


 天音は二人きりになった直後、伸びきったウインナーに手を当ててきた。


「清彦、Hなことを考えているみたいだね。バナナが固くなっているよ」


 やられっぱなしは嫌なので、同じようにやり返してやった。


「天音もあそこが湿っているじゃないか。Hなことを考えているんじゃないか」


 清彦。天音は二人で大笑いする。


「楽しいと思える日が、一日でも長く続くといいね」


「そうだな・・・・・・・」


 愛情はちょっとずつ冷めていく。そうだとしても、笑みのこぼれる家庭を続けていきたいな。父、母のように笑顔を失った、家庭だけは作りたくなかった。

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