第5話 おはようです!(今日も一日がんばりましょうです)

//ヒロインの鼻歌(昨夜と同じ歌)が少しずつ大きくなる

//横向きに寝ていた主人公。顔の真正面から聞こえる


「~♪ ~~♪ ~~♪ ~♪」//ヒロイン鼻歌


「~♪ ~~♪ ~~♪ ~♪」//ヒロイン鼻歌


「~♪ ~~♪ ……あっ」


「お目め、ひらきましたか?」


「はい、あさですよ」


「えへへ」


「おはようですー」


「わふー……目が覚めたらこうして目の前に大好きな人の顔があるの」


「とってもしあわせです」


「そう思いませんか? えへへ」


「時間?」


「んー、目覚ましさんが起きるまでまだ五分くらいありますね」


「もう少し寝ますか?」


「起きる……そうですか、わかりました」


「ひとりで起きれてえらいえらいですよ」


「でも、明日はもう少し寝てくださいね」


「お休みの日ですから」


「お休みの日は時間を気にせず眠ってだいじょうぶです」


「わたしがちゃんと起こしますから」


「こーして」


//ヒロインが主人公に馬乗りになる

//ぎりぎりまで顔を近づけてくる


「……」//吐息。じっと見つめるヒロイン


「……」//吐息。じっと見つめるヒロイン


「おはようですーって」


「えへへへ」


「さ、おきましょうですっ」


//ヒロインが立ち上がる。フローリングをぺたぺたと歩く

//SE カーテンを開く音


「見てくださいご主人さまっ」


「お空ぴかぴかですよっ」


「朝日が昇って、うっすら青くなってますっ」


「きれいです!」


「今日もお天気、きっといい日になります!」


「……え? ご主人さまじゃない?」


「あー、それはですねえ」


「昨日の続きです!」


「ちょっと充電が足りなかったんです」


「だから、ご主人さまは『いってらっしゃい』までご主人さまなんです!」


「そのすっごいねぐせも、ちゃんとしないとですからねっ」


「でもそれはあとにして」


「ほらほら、こっち来てくださいっ」


「すっごいきれいなお空ですよ!」


「はい! いい日にしましょう!」


「それで明日は水族館です!」


「ですから……」


「今日も一日、いっしょにがんばりましょうねっ!!」


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わんこの音色に甘えるせかい ~仕事に疲れて家に帰ると、わんこなお嫁さんが癒し……え? 今日は甘えたい日だって?~ 犬月ぬい @aotsuki

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