第59話 日本の神様、来た!

お庭にニコニコとしたおじいちゃんが!いつの間に?しかも、その人は


〖やぁ!〗

ひょいって片手を上げてご挨拶。神様って、軽いの?


〖日本の神、ようこそ我が世界へ。ですが、あなた自らいらっしゃるとは思いませんでしたよ〗

〖ほっほ。どっきり成功かな?驚かせたくてね。それから、助けられなかったお嬢さんに直接お詫びをしたくてね〗

あ、神様たちの強化キャンペーン⋯


〖ふふ、もうお嬢さんじゃなくて、お嬢ちゃんですよ〗

「かみしゃま、やぁ!えっちょ、まだ、おにゃまえ、にゃい。から~、はじめまちて?」

ありゃ?ちがう?あれ?

「おはよーごじゃいましゅ?」

ん~?


〖やぁ!ってそれ⋯〗

「まにぇっこ!」

片っぽの手をあげて、やぁ!

〖だよね。名前をはやく決めないと、たしかにご挨拶も迷っちゃうね〗

「ね~」

お名前、どうするのかな?


〖ふふ。楽しそうでなによりじゃ。では今は嬢ちゃんと呼ばせてもらおうかの〗

「あい!」

いいよ!んちょ?


〖聖十郎たちはパパなのだろ?ならばワシのことは、グランパでいいぞ〗にこ

「あい!ぐりゃんぱ!」

おじいちゃんができた!


〖う~ん、いいのぉ。かわいい子にグランパと呼ばれるのは嬉しいもんじゃな〗うんうん

何だか目尻に光るものが?


〖日本の神よ、気持ちは分かりますが、お時間は大丈夫なのですか?〗


〖ああ、ワシの半身を置いてきたからの。半日位なら大丈夫だよ〗にこにこ

半身?体半分?


「ちょんぎっちゃ?いちゃい?」ぶるぶる

でも、血出てないから痛くない?


〖ちょん?⋯ああ!〗ぽん!

「う?」

〖わははは!ちょん切ったわけではないよ!そうだの、元日本人の嬢ちゃんには、分身の術と言えば分かりやすいかの?〗

「ふおお!ぶんちんにょじゅちゅ!にんじゃ!」キラキラ

「しゅごい!」

〖すごいか?そりゃ嬉しいの〗

分身の術なんてすごいすごい!いっぱい分かれたりするのかな?触れるのかな?

〖まあ、幻術で実体のない分身を作る方が簡単だが、今は実体があるからの。触れるぞ〗

「ふおお」キラキラキラキラ

ますますすごい!


『では、お食事もできますか?いつまでも庭では⋯こちらでお茶でもいかがですか?申し訳ございません。ぼーっとしてしまって』

聖十郎様が神様がずっと外で立ちっぱなしなのに気がついた!あ、お名前は漢字教えたから漢字だよ。


〖ああ、気にせんでくれ。茶は後で頂こうかの。今は子奴らを紹介せんといかんのでな。さっきから早く紹介しろとせっついていてな〗


『え?紹介?』

誰を?


〖そうじゃよ。今回来たのはそのためなんじゃよ。嬢ちゃんへの贈り物じゃよ〗にこにこ

「う?おくりもにょ?」

なに?


〖前に言ったでしょ?渡すものがあるって〗

そういえば、そんなこと言ってたような?

〖てっきり僕はその贈り物だけが来ると思ってましたよ〗

〖ほほ、ワシもそうしようかと思ったんじゃが、ワシも嬢ちゃんに会いたかったからの。来ちゃったんじゃ♪〗にこにこ


〖来ちゃったんじゃって⋯〗

「ふわぁ~」

みんな苦笑い


〖⋯分かったっ、分かっとる。いたたっ!見えないからと蹴るでない〗

「うにゅ?」

なんか、日本の神様、ひとりで遊んでる?


〖遊んではないぞい。今、紹介するぞい。ほれ、出てこんか〗


ぼぼんっ


『ええ?』

「ほあああああっ」キラキラキラキラ


なんか、来たーっ


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

お読みいただきありがとうございます

昨日は『転生初日~』を更新してました。そちらもお願いします。

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