第58話 セイジュウロウは聖十郎
食後のデザートにはリンゴとキウイが刻んで入ってるヨーグルト♪
さすがだね!聖一朗様ヨーグルトまで作ったんだね。すごい!
『はいよ。緑茶飲めるかい?』
「あい!」
やっぱり日本人は緑茶だよね!
『『『まだあついです!』』』
『『『ふーふーです!ふーふー』』』
家妖精さんがコップ(みんなは湯のみだけど)の縁に捕まって、ふーふーしてくれてます。
「ありがちょ!」
『『『いえいえですー!ふーふー!』』』
くぴっ
『『『きゃははですーっ』』』
うん、シーソーみたいだもんね。
『なんだかチビたちが飲み込まれそうだねぇ』
『いいじゃない?かわいくて』ふふ
ふーふーが顔にもかかってくすぐったい~
『『『至福の時⋯』』』
『ぴよ~(そうだね~)』
和やかに食後のお茶を楽しんでいると
『そうでした、神様』
セイジュウロウ様が何かを思い出したようです。
〖うん。何かな?〗
『そろそろ庭を広くする理由を教えていただけないでしょうか?』
〖ああ、それね?そろそろじゃないかな?〗
『はい?何がですか?』
〖まあまあ〗くすくす
「しょだ、ぱぱ、じ」ずず
『え?じ?』
じ、な、何かな?
「あい。おにゃまえ、じ。かんじ、ちりゃにゃい?」
『ああ、漢字ね。それが分からないんだよ。そう言えばなんか、発音がおかしいって言ってたね』
あ、名前の漢字か。何かと思ったよ。
「しょっか~。まま、かみちょ、かくもにょ、ありゅ?」
『あるよ。これでいいかい?』
「あい。あいがちょ。おお、えんぴちゅだ」
聖一朗様、鉛筆まで作ったんだね。紙は半紙みたいな大きさでした。ちょっと大きいかな?まあ、いっか♪
えっと、最初は神⋯?お、おお?
「じ、きちゃにゃい」がーん⋯っ!
お子様だから、字がちゃんと書けない!しかもおっきい!紙、入り切らないかも?
「ま、いっか。んちょ」
しかたないもんね!えっと神⋯代、
「あ、はなりぇちゃ⋯むぅ~」
何かにんべんと、反対がわ離れちゃった。まあ、これも仕方ない。
次は、お名前、聖~
耳書いて、口書いて、王書いて~ふんぬ~
「ふおお、じじゃ、にゃい⋯」ががーん⋯っ!
汚いじゃなくて、もはや象形文字みたい⋯でも次は
「じゅう⋯おお、ちゃんちょ、じゅう。ぱちぱち」
さすがに十は書けたよ。最後、郎~
「うにゅう?なんだりょ?ま、いっか?」
何か違うけど、何となく郎~
「できちゃ!」ふい~ぃ
がんばったよ!紙にも入り切ったよ!
おでこの汗を腕で拭きます。やり切ったよ!
〖『『『『『ぶふっ』』』』』〗
「う?」
何かな?見るとみんな肩プルプルさせて、外見たり、口押さえたり、上見たり、ママとまぁまは、抱き合って背中バンバンしてるし、パパは泣いてるし、それから
「ぱぁぱ?ぷるぷる、ゆれりゅよ」
上を見上げると、ぱぁぱも顔背けてぷるぷる。
「ぶー」
なんでみんなよそ見てるの?
〖ごめんごめん、君が一生懸命すぎて可愛くてね〗うくっ
「ぶー」
なんでそれで笑うの~?
『いや、ごめんよ。だって、すごい百面相だったしねぇ』ひぃひぃっ
『そうそう。一生懸命すぎてお口がタコさんみたいだったしね』くふふっ
「ぶー」
やっぱり笑う~
『ぴよ(かわいいよ~)』
『『『可愛いですーっ』』』
『『『⋯尊い』』』
『『『⋯っ』』』こくこくこくっ
そう?かわいい?
『『『可愛すぎて直視がっ』』』
うん。にーたん達は笑ってないけど、何か違う⋯ でも、一番おかしいのは
『ああ、私のためにこんなに一生懸命⋯この紙は表装して、いや、額縁の方が?とにかく一生の宝に、いや、家宝として受け継がなくては』ぶつぶつ
「ぱぱ?だいじょぶ?」
何か泣きながらブツブツ怖いよ?
とにかく、額に入れられる前に説明しなきゃ
「かんじ、こりぇ。ここ、こりぇ、じゅう」
見て見て!一番じょうず出来たよ!
『ん?その、横と縦の線が合わさったのかい?』
「あい。よこぼーだけ、いち」
『なるほど。そこが数字か』
そうだよ。それが十。縦棒取ったら一だよ。それで
「こりぇ、かみ、しりょ。かみしりょ。みょーじ」
苗字の神と代を指さして説明。
『神代⋯あ、その字、掛け軸の最後にある?』
「しょう。そりぇ」
聖一朗様のお名前。あ、それ見ながらやれば良かったんだ。失敗。
「しぇ、せい、じゅう、りょう。せいじゅうりょう。おにゃまえ」
『そうか、これが⋯』
〖神代 聖十郎、神代 聖一朗の末裔。なるほど、耳の形と色は違うが、他は聖一朗に生き写し⋯懐かしいのぉ〗
『え?』
「う?」
『『『『『え?』』』』』
〖あれ?貴方もいらしたんですね。日本の神〗
『え?』
「ふえ?」
「『『『『『『えええええっ!?』』』』』』」
〖ほっほっほ。やっ!日本の神じゃよ〗にこにこ
日本の神様!?なんで?
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
お読みいただきありがとうございます。遅くなってすみません。ブクマ、感想、応援、星などありがとうございます。
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