第3話 出迎え

本日1話目です。よろしくお願いします。

☆。.:*・゜☆。.:*・゜


きぃーっ


『さあ、着いた』

門を開け、庭に入ると


パタパタパタパタ


『ご主人様っ』

『おかえりなさいなのですっ』

音を聞き付けて迎えが来た。


『ただいま帰ったよ。すまないね、みんな協力してお湯を沸かしてくれるかい?あと、布団の準備と⋯』

この子を綺麗にしてあげて、寝かせてあげないとな


『わあっその子どうしたですかっ』

『大変なのですっぼろぼろなのですっ』

くるくるくるくるっ


『あ、ああ、そうだね。だからね?』

自分の周りをくるくる翔び回って慌てる子たちを落ち着かせようとするが


『大変なのですっ』

『皆の者出会え~なのですっ』

ぱたぱたぱたぱたっ


『こ、こら、お前たち落ち着いてっ』

静かにしないとこの子が起きてしまうではないか


『『『『『なになになのです~?』』』』』

『『『『『どうしたです~?』』』』』

わらわらわらわら


『あああ⋯』

みんな出てきてしまうではないか⋯


『ご主人様が女の子拾ってきたですっ』

『ぼろぼろなのですっ』

『『かわいいなのですっ』』


『『『『『ええええっ?』』』』』

『『『『『ゆ、誘拐なのです!?』』』』』

ずざーっ



『違うっ!』

なんてことを言うのだコイツらは!



『『『『『冗談なのです』』』』』

『『『『『ですです』』』』』うんうん



『くっ⋯』

こいつらっ



『皆の者、ご主人で遊んでる場合ではないのですっ』

『今はお客様の手当が先なのですっ』



『なっ』

遊っ⋯!?



『『『『『ハッ!そうだったです!』』』』』

『『『『『遊んでないで働くです!』』』』』



『くっ』

本当に遊んでたのかっ



『お湯沸かすなのですっ』

『お布団用意するですっ』

『お洋服もですっ』

『タオルもですっ』

『食べ物もなのですっ』

『何食べるですかっ?』

『とりあえず消化いいものがいいなのですっ』

『色々作ればいいですっ』

『そうなのですっ』

『ご主人様はその子見てるですっ』

『お薬もよろしくなのですっ』

『花うさぎさんたちに妖精さんたちごゆっくりなのですーっ』

バタバタバタバタッ



『あ、ああ、頼む、ぞ⋯』

な、なんと騒がしい⋯いつもながら⋯いや、いつも以上か?それにしても


『こんなに騒がしくても起きないのだな』

『す~』

腕の中の幼子はこんなに騒がしくてもまったく起きる様子はない。

花うさぎと妖精たちも心配そうに見ている。


『何があったのか分からぬが、余程疲れているのだな。さて、花うさぎに妖精たち、話を聞かせてもらおうか』


『『『⋯はい』』』

『『『⋯』』』こくこく


先に出会い、ここまで連れてきたのはこの子らだ。詳しく話を聞かねば。

ああ、彼女にも一緒に話を聞いてもらわねばな。声をかけなかったら後が怖いしな⋯



☆。.:*・゜☆。.:*・゜


お読みいただきありがとうございます。

お気に入り登録、応援、感想、星★★★などもありがとうございます。

『転生初日に~』『転生したおばあちゃん~』もよろしくお願いします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る