カンブリア金属ボルト

十五億年前...

地底世界である遊びが流行っていた。


「今日は誰が一番遠くまで飛ばせるか

な」


「今日こそは負けないぞ」


「じゃあ、まずは僕からね」

そう言うと、自分で作った機械にボルトをはめ込み勢いよく飛ばした。


「おお、結構飛んだなぁ、次は僕」

そう言って飛ばしたボルトはものすごい距離を飛んでいった。


「すごい、このままいけば地上まで飛ぶんじゃないか」


一人の少年が遠くを見るためのスコープのような機械で飛ばしたボルトを追っていた。


「あ、地上に出たぞ」


「やったぁ、この中でこんなに飛ばしたのははじめてじゃないか」


「いや、そもそも今まで地上まで飛ばした奴なんていないよ」


「どうやって作ったんだい?僕にも教えてよ」


子供たちの無邪気な発明の輝かしい結果は今でも地上世界の謎の一つになっている。

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