第75話 一緒にホテルに来てほしいだけなんだけど……
卯月
「えっ!? そ、それってっ!! デートのお誘い……」
『にょわわわわああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!?!? にょわぁんっ!? にょわぁんっ!? んにょおおおおおおぉぉぉほおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉんっ!?!?』
鉄也
「え? 今、なんだって?」
卯月
「だからそれってデートの……」
『キュゥィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン』
『なんかいつもと音が違うにょっ!? 何したにょっ!?』
『次は反対回転だ』
『キュゥィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン』
『にょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?!?』
『や、やめてくれっ!! こ、このままだとっ!! ゴスペルのっ!! ゴスペルのモノがっ!!』
『だ、大丈夫にょっ!! ディスコの為なら……にょほほほほほほほほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおんおぉんおぉんおぉんにょああああああああああああああああぁぁぁぁんっ!?!?』
鉄也
「え? だからなんだって?」
卯月
「だから……その……」
『ズゴゴゴゴゴゴォォォォキュゥィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン』
『ドゥアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!?!?』
『ディスコォォォォッ!?!?』
『こ、この回転ッ!! い、いつもと違うッ!! それにこの破壊力はっ!?』
『いつもより大きくして、回転速度を上げたからな』
『キュゥィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン』
『ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんっ!?!?』
『ディスコオオオオオオオオオオオオオォォォォォッ!!』
卯月
「うるさいにゃああああぁぁぁぁっ!! 今、鉄也様の話を聴いているところにゃっ!! これがプロポーズだったらどうするのにゃっ!! 大事な日ににゃるかもしれにゃいのにっ!!」
あ、語尾に『にゃ』がついている。やっぱり猫か。
その瞬間、クローゼットの扉がパカリと開かれ、ぬうぅぅと亜数さんの顔だけ出てくる。
亜数
「すまん。というか鉄也。いたのか?」
鉄也
「今、来たところ」
亜数
「それは失礼した」
バタンとクローゼットの扉が閉まる。
『鉄也が今いるからなっ!! これで最後にしようっ!! ふぅぅんぬっ!!』
『ボロン』
『『増えたっ!?!?』』
『さぁ、2人並べっ!! ぶゔゔぅぅるあああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
『『キュゥィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン』』
『『うぅんにょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?!?!? マンマミィヤアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァにょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉんっ!?!?』』
卯月
「だからうるさいんだってばっ!!」
鉄也
「卯月、怒らないであげなよ。いつもの事でしょ。寝る前に叫ばれると腹立つ事もあるけどさ」
卯月
「だって鉄也様っ!! これは女の子にとってっ!! 大事な日になるかもしれないんですよっ!!」
鉄也
「ん? なんで? 別に卯月に一緒にホテルに来てほしいだけなんだけど……」
卯月
「ホ、ホテルウウウゥゥゥゥゥッ!?!?」
『『『な、なんだってえええええぇぇぇぇっ!?!?』』』
『バタン』
ん? なんかクローゼットから裸のディスコさんとゴスペル、亜数さんが出てきたんだけど……。なんで裸?
卯月
「て、鉄也様っ!! そ、それはまだ気が早過ぎるにゃっ!! そういう事は結婚してからっ!!」
ディスコ
「ど、どういう事だっ!! このディスコともあろう者がいるというのにっ!! 猫如きに発情したというのかっ!?」
ゴスペル
「にょっ!! 冷静になるにょっ!! 鉄也様と卯月には種族の壁がありますにょっ!!」
亜数
「デートするのか? 俺以外の奴と……」
鉄也
「なんの話?」
とりあえず、今の現状を説明した。なんか卯月が落ち込んでいるなぁ……。
卯月
「なんか……残念です……」
鉄也
「なんで?」
亜数
「なるほどな。『怨害』に
鉄也
「……神性?」
亜数
「人々に神として崇められた存在は、
鉄也
「そうなのか」
亜数
「『神性』は、神として認められた存在が得る力で、知能や能力が極限まで引き上げられる……。時と場合によっては元々神だった存在にも匹敵する事がある……」
亜数さんくらいの敵になる事もあるのか……。厄介だな……。
亜数
「かつて俺も崇められて神性を得た鬼神と戦った事があるが、手も足も出ず敗北したる……」
鉄也
「っ!? 亜数さんほどの実力者がっ!?」
亜数
「虎鉄は強かった……。あの鬼神……まさか白桜と戦う事になったとはな……」
卯月
「……」
ゴスペル
「にょぉ……」
卯月とゴスペルの表情がなんか
亜数
「最強の神を相手に8年も戦ったんだ……。俺が知る限り、神となった存在で虎鉄は最強だったよ」
亜数さんの顔はどこか寂しそうであり、懐かしそうでもあった。きっと亜数さんにとっても思い入れがある人なのだろう。
亜数
「遠い昔の神話の時代の話だ……。忘れてくれ。とにかくその現場に俺達も行こう。もしもの時には俺達も力になる」
ゴスペル
「鉄也様のご命令ならこのゴスペル、どこまでもついていきますにょっ!!」
卯月
「鉄也様の為ならこの卯月、どこまでもお供します」
ニャンタロス
「にゃっ!! 話は聞かせてもらったにゃっ!! いつ出発するにゃ。にゃーも同行するにゃ」
コンスケ
「ニャンタロス、何カッコつけているの? 鉄也様。このコンスケも力になりたいのでついていきます」
熊丸
「なんか呼ばれた気がして、鉄也様の部屋に戻ったら……。鉄也様のお仕事にお供する感じかな? 鉄也様、この熊丸も力になります」
ディスコ
「このディスコも力になるぞぉっ!! 鉄也っ!!」
亜数
「ディスコ。お前はダメだ」
ディスコ
「な、何ィィッ!?!?」
亜数
「お前は昼間動けんだろう」
僕はクローゼットから『神木霊剣』を取り出す。
鉄也
「じゃ、行こうっ!!」
僕はディスコさん以外を連れて、ホテルに空間移動する。
ディスコ
「……ぴえん……」
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