第45話 相談枠編(5)仲間外れ
「――母は
〈
〈お家の
〈跡取りがいなくて名字が変わるとかはあるけど、鍛えあげられるとかスケールが違うわ〉
「産まれたばかりで、両親が笑いかけると無邪気に笑みを返す
〈赤ちゃんの美尊ちゃん!? ガタッ〉
〈お兄ちゃんしてるんだなぁ……。ワイは3歳の頃なんて鼻くそほじって親に見せてたわw〉
〈産まれたばかりの妹に愛情抱いて自分が犠牲になる決断するとか人間でき過ぎだろ。人生何週目?〉
美尊は本当に、人の世で愛されてるんだなぁ~。
ジジイの望んだような『人の世に生き、人に愛され、人を愛する存在』に
それでも――俺は美尊が、あの道場で生活をしなくて良かったと思う。
厳しい修練を積む美尊を
俺は今以上に、自分自身を許せなかっただろう。
「美尊が産まれるまでは、
〈あたおか、マジで良い兄ちゃんだな〉
〈やべぇ、家族の愛とか
〈自分を犠牲にし過ぎだろ。強くなって報われてると思うけどさ〉
「……でも修練を積むと俺の身体能力も上がって、ドンドンと周りから――ズルいと言われる様になったんです。……小学校の頃とか体育を中心に避けられたり、運動会では年齢を
〈努力した人間が認められないって、おかしな平等だよな〉
〈才能の有無だけじゃなく努力は努力として明確に認められて欲しい〉
〈順位付けしつつも楽しむ教育とかをして欲しいって、この話を聞いて思うわ〉
〈酒飲んでるからかな、涙が止まらねぇよ……〉
最初は同情して手を差し伸べてくれる人も居るかもしれない。
でも結局――人は一緒に居て楽しい人と一緒に過ごしたがる。
特に子供は素直だから、結局は泣いている人とずっと一緒に居ようなんて思わない。
これは実体験から学んだ事だ。
「当然、心の中では俺も泣いてましたよ? 当時は今よりも
〈そんな小学生、居るのか? 居るのかぁ……〉
〈考える癖が付いたと思えば貴重な経験〉
〈周りの大人が、あたおかを助けてあげて欲しかった……〉
「そんな試行錯誤の日々の中で――1つ、上手く行った試みがあったんです」
思わず当時を思い出し、指を絡ませギュッと握ってしまう。
強さとは『心技体』。
技や身体をいくら高めても、それを動かすエネルギー――心が強くなければ、意味がない。
特に人の世で生きる強さとは――己を強く見せる事ではない。
「周りから必要以上に強く見られて
己を強く見せた所で、真に強い訳ではない。そう学んだ一件だ。
ただ――。
「その、
―――――――――――
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