第44話 相談枠編(4)養子入り
「――あ、
暗い雰囲気が続いていたから、ちょっと笑いになるようおちゃらけて答えた。
「
うおっ!?
今まで
自分の話題になったから、黙っていられなくなったのかな……。
〈おお、童貞剣! 忘れてた!w〉
〈バカ、この綺麗なお姉様系の声を聞けば分かるだろ? 処女剣だってのw〉
〈深夜枠だから安心して童貞だの処女だの言ってるお前等! どうせ切り抜きで有名になるぞw〉
〈抜けない剣は、唯の木刀だ〉
〈刃が抜けない刀、
〈
「み、皆さん! 実際、この
「なんで
〈シリアスブレイカー剣w〉
〈ごめんって! 改めるよ童帝剣www〉
〈それは振り? 振りなの? 押すなよ押すなよ的な?w〉
「振りではない!――さらばじゃッ!」
読み上げ機能で聞こえた声に返事をして――白星は本当に気配を絶った。
まるで
嵐のような剣だなぁ……。
つい数日前まで、ダンジョンの中に閉じ込められていても――
だから、また
なんて心の中で話しかけても、今日はもう返事をする気はないらしい。……意地っ張りで面倒な刀だなぁ。
「皆さん、ごめんなさいね。でも俺の相方ですので……よろしければ、これからも仲良くしてやってくれると嬉しいです。皆さんのコメントのお陰で、俺も白星も配信活動を楽しめてますからね!……ダンジョンで
10年以上続いた状況と――目の前に浮かぶドローンで世界中の人と繋がってる今。
その2つの違いを思い浮かべ、孤独とは
すると――。
〈どうしてそんなに
そんな質問が飛んで来た。
「卑屈、ですか……。そう、ですね。俺がこうして礼儀正しく低姿勢なのは……凄く
〈えぇえええ! あの強さで人が怖いの!?w〉
〈俺たちの方が『あたおか』の強さが怖いわwww〉
〈以外に臆病なの? いやいや、そんな人は食料庫のモンスターへ飛び込まないわなw〉
ダダダッと、『驚いた』とか『嘘だろ』と、否定するようなコメントが流れていく。
「嘘じゃないです。臆病なんですよ、俺は。……昨日の開拓配信ですけど、妹に嫌われたようなコメントが来ましてね……。仲直りが出来なかったらどうしようって、今も凄く
〈美尊ちゃんと名字違うし、地底人は養子入りしたんだったな。
〈大宮愛と同門の道場で、
俺が養子入りする経緯かぁ……。
正直――明るい話は
まぁ深夜のまったり雑談枠だし……深夜テンションで良いのかな?
これもメリハリってヤツか。昨日の配信ではハイテンションだったし、しんみりも有り……か。
「……元々、母の兄が事故で
そうして俺は――思い出すように、ゆっくり噛み締めながら過去を語っていく。
もう、いなくなってしまった人。当時の記憶。当時の感情を――間違わないよう、1つ1つ大切に言葉を
―――――――――――
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