第6話 姉御ぉおおお!?(3)
「まず
「なんか、ゲームみたいですね」
「こんな実際に人が死ぬゲームがあってたまるか……。まぁなんだ。最近は少々、ダンジョン災害を忘れた若者を中心に、そんな
「それは……
「良い。我々ダンジョン
「つまり、国の戦力になるって事ですか……」
「その通りだ。だからこそ、高ランクの開拓者は――国家の軍事力として
「それは……一般社会で暮らすには、周囲が怖がりそうですねぇ」
「うむ。だがAランク開拓者は世界でも、たったの50人超。Sランクに至っては3人しかいない。我が国の最高戦力はAランク開拓者。それもたったの2人だけだ。……パーティを組めば、もう少しランクは高くなるがな。まぁ、狭くて連携の取りにくい場所もあるダンジョンだ。俗に言うダンジョンボス戦を除けば、ソロの方が利点も多い」
なんか、人を
それだけ
「ランクは最下級のFから順にE、D、C、B、A、Sと上がって行く。開拓者ギルドが発行する開拓者カードに
「ランクを上げる事に意味があるんですか? 恐怖心と戦争への参加とか……。良い事が無さそうなんですけど」
「
金かぁ……。
金の為に他の全部を犠牲にするのも……なんかなぁ。
俺は再会した妹と平和に暮らせればそれで良い。
あれ? 俺の妹――
「それに、だ。
「成る程。……攻め込むだけじゃなく、平和と安心を守る為の戦力保有ですか。それならギリギリ分かる気がします」
「うむ。そしてエンタメだがな……。発端は、ダンジョン内部の
「恐怖、ですか?」
「ああ。果たしてどんなモンスターがいるのか。本当に人が戦っていけるのか。多大な犠牲を出した存在の実態を、知る事が出来ない。それなのに
それは確かに。
自分たちの生活を
「だから流行ったのが――開拓者によるダンジョン
「つまり――戦う力や実情を見せつけると共に、ダンジョン戦闘をエンタメ化する事で、恐怖心を和らげて身近な物にしようとした、と?」
「ああ。開拓者を人間兵器ではなく、親しみの持てる存在にしたいという思惑もあったそうだがな」
「納得しました。だから美尊は、ダンジョン配信をやってたんですね!」
「ああ。美尊は私の――シャインプロモーションに所属する企業配信者だ」
え、姉御がオーナーをしている会社に、美尊が所属している?
だ、大丈夫なの、それ? 姉御に
「安心しろ」
フッと、姉御が微笑んだ。……なんだか少し、
「うちの方針は――安全第一。堅実に、自分のランク以上の場所には挑ませず、地道に実力を高めさせて行く方針だ。……基本は、な」
「それは……姉御が天心無影流を指導する時に大事にしていた事と、一緒ですね」
「その通り。……
「姉御がそっち系の経営者じゃなくて安心しましたよ」
「当たり前だ。その代わり、うちはアイドル売りで金を儲けている」
「おい」
結局、金儲けはしてんじゃねぇか!
姉御の人情とか優しさに感動した俺の気持ちを返して欲しい。
という事は……うちの美尊もアイドルなの!? えぇ……。嬉しいような、色んな男に恋されると思うと嫌なような……。複雑な気持ちになるんだけど。
「なお、
―――――――――――
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