第4話 無職転生と魔界転生

 三連休の最終日だが自分は今日も仕事。

 仕事が終わって執筆。今日は2700W書いた。

 400Wの原稿用紙およそ七枚分。まあよしとしよう。





 今日職場で若い同僚と話していたら彼が


「アニメの無職転生を見たいんすけどなかなか見れなくて」


 といった。彼は無職転生を「むしょくてんせい」と発音したのだが、それで


「あ、今『転生』は『てんせい』と読むんだ」


 と知らされた。

 それをきっかけにある小説を思い出した。





 山田風太郎の『魔界転生』を初めて読んだのは高校生のころだ。

 まず映画で見た。おもしろかったのですぐ角川文庫の原作を買って読んだが、これで人生観が変わるほどの衝撃を受けた。

 とくに柳生十兵衛が槍の宝蔵院胤舜と対決するエピソードは燃えた。

 断崖絶壁を駆け抜けながら十兵衛が


「宝蔵院望み通りに」


「再度の一騎打ちだ!」


 と叫ぶ場面では興奮のあまり椅子から立ちあがった。

 本を読みながら興奮して立ちあがったのは、後にも先にもこのときだけだ。


 おそらく「転生」という言葉をタイトルに使った史上初めての作品で、内容も含めてライトノベルへの影響も絶大。

 ちなみに『魔界転生』は「まかいてんしょう」と読む。

 だから『無職転生』を「むしょくてんせい」と読まれると、自分はどうしても違和感を覚えるが、まあこれは古い人間の愚痴です。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る