第3話 機動戦士ガンダムとあしたのジョー
今日は三連休の中日で自分の唯一の休養日。
よって終日家でゴロゴロした。小説は一字も書いていない。
週に一度は完全に執筆を休むようにしている。
プロレスラーの獣神サンダーライガーが「強くなるためにどうすれば?」という子どもの質問に
「疲れたら練習を休もう!」
と答えている。
ライガーがいうんだからまちがいない。
今日ひさしぶりに機動戦士ガンダムのファーストを見た。
初めて見た子どものころは年齢が近いアムロに共感した。
青年期に見返したときは二十代の若さで艦長という大役を任されたブライトに共感した。
そして今は若者に一人だけまじった中年パイロットのスレッガー・ロウに共感する。
今日見たエピソードでスレッガーは戦死した。
出撃直前スレッガーはひそかに自分を慕っているミライと短い逢瀬をかわす。
スレッガーは母親の形見の指輪を託し、涙を流すミライとキスする。
これは哀切ないいラブシーンだった。
ミライの愛の告白は一見唐突に見えるが、お嬢様育ちのミライが自由奔放で大人のスレッガーに惹かれる心理は自然だ。
と同時に既視感も覚えた。
それはなんだ? と考えて『あしたのジョー』の有名な、ジョーと白木葉子の控室での別れのシーンを思い出した。共通点も多い。
女が男の死を予感し、初めて自分の気持ちに気づくこと。
女のほうから愛を告白すること。
男が女の気持ちに圧倒されて「やめろよ」と柄にもなく照れること。
子どものころは死んでゆくスレッガーがひたすらかっこよかったが、今日は
「この愛を実らせてやりたかったな」
と思った。
年を取ったのかもしれない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます