第7話リサとの出逢い
美しい金髪頭や白い首とチャーミングな顔さえも残らなかったそうで、それを観た僕はパニックを起こしたに違いない。
光速で水平に飛んでくる漆黒の弾丸を避ける術も無く無防備にさらけ出した肌に無情にも届いて頬の皮膚組織を破壊し、眉間や頭蓋を貫いて軈ては無造作に駐車してある軍用ジープのクォーターに7発、突き刺さった!
元はと言えばシリアの独裁政権が政府軍を独自に立ち上げた事により合衆国が軍事介入をした。
その事で儚い命を散らした。
「イスラムよ永遠なれ!」そう叫ぶと一斉掃射が始まり、パトロール中のミリタリーは不意打ちを食らったんだそうだ。
「30人が即死だって。」日本の自宅で午後1時と言う事はシリアは午前6時で、イエメンでは午前5時か・・・。
「恐ろし過ぎるぜコー・オオソネ?」
ワザと声色を変え恐怖心を煽り立てて一番恐がっていたのはラッセル・ケンスキーだ。
話し込む内に饒舌になるラッセル・ケンスキーは、今見てきた様に例えば風で砂浜が動き波の気泡一つについて詳細に語った。
シリア駐留米軍の衛生兵ラッセル・ケンスキーは、悪怯れる事無く朝食に出た切り落としビーフサンドパンを齧りながらリサの最期を事細かく終りまで語り尽くしていそいそと電話を切った。
私は大曽根甲(オオソネ コウ)58歳、リサ・キングダムとは車椅子無しでは歩けない私が約1ヶ月前にSMSにて出逢った。
「私のリクエストを受け入れてくれて本当にありがとうございます。
私の名前は、アメリカ出身のリサ・キングダムです。
私は31歳です。
私は現在、独身です。
私は現在、ダマスカスからシリアアレッポでの国際勤務中の軍人であり、ほぼ2年間、ここにいました。」
シリア、アンリポーテッド しおとれもん @siotoremmon
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