混乱(未完)

「あの死体が偽のシュライデンだったとニュースで知ってみれば、なんのことはない。FBIはあたしらの計画を勘づいて潜入捜査していたのさ! おおかた盗聴でもしていたんだろう! だがな、誰がFBIをワニで殺す必要がある? あたしら以外にはいないんだよ、あいつがFBIだと知ったやつしかな!」

 針火見子は後ずさった。木星人太郎は耳を傾けていた。シュラインは目を大きく見開いていた。上田山権助は腕組みをしていた。生霊子は腕時計を見た。

「皮肉だな。ワニ派という綽名が!」

「待て」

 木星人太郎が口をひらいた。

「じゃあマターオ自身がワニじゃないという確証はどこにある。その妄想が本当だとして」

 するとマターオは生霊子を指して、

「あたしはおまえに命令されて一足先に集会場で仕込みをする予定だったんだ。けれども集会場にはすでに異臭がしていた! 腐った川のような臭い。するとあの男がやってきて、あたしをワニだと勘違いしはじめたのさ。いいか、あたしはこの目で死体を見たんだ!」

 何の解決にもならぬ発言だと生霊子は思う。

「そ、それじゃあの車のうろこは……」

 シュラインは動転している。

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Y どですかでん @winsburg

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