第22話 沙織

「で、あんたは誰が好きなわけ」

「わからない。だいたい好きってなんだろ」

 沙織に、薫とはどうなったと聞かれたのでありのまま話したら、つい、磯垣さんのことまで話すことになってしまったのだ。


「大体、あんたがなんでそんなにもてるの? 顔だってスタイルだってよくないし」

「知らない、向こうに聞いて」

「まあ、あんた害がなさそうだから。中はめっちゃ冷たくて、スケベなのにね」


「スケベってなんだよ」

「だってこんなことしてるじゃない」

 沙織は亮のものを、握る手のひらをゆっくり上下した。


「してるのは、さーちゃんで俺じゃない」

 気持ちよさを我慢しながら亮は言う。

「寝てる私にいたずらしたの誰」

「あんな格好で寝てるから」


 最初に亮が一人でしたのは、小学校の五年生の時だ。家に帰ったら、試験で早く帰っていた沙織が、パンティー丸見えの状態で寝っ転がっていた。

 沙織は高二、クラスの女の子とは違うそれに自分の下半身が大きくなったのだ。どうしようもなくて取り出して手でこすったら。


 それから、沙織の着替えや昼寝が楽しみになった。

 生まれて初めて見た女の子の胸も、われめも沙織のものだった。

 転機が来たのは、小六の春、薫を犯した少し前だ。


 いつものように、受験勉強につかれて寝ていた沙織の胸をいじっているうちに、パンティーを脱がしたくなった。

 ゆっくり、ゆっくりと膝まで下していく。

 起きないことをいいことに片足を抜いて、丸まったパンティーは足首に引っ掛けておいた。


 脚を広げる、まだ起きない。

 ゆっくりと眺めると触ってみたくなった。ばれたらどうしようという気はしたが、スケベ心の方が格段に強かった。

 指でそこを広げてみると、中はきれいな色をしている。


 何か我慢ができなくなった。亮は自分のものを沙織のそこに押し当てた。

 それだけで頭の中で何かがはじけ、沙織のそこに放出してしまった。

「あーあ、やだなあ、ちゃんと拭いてよ」


 心臓が止まりそうになった。

「さーちゃん、起きてたの」

「当たり前でしょ、パンツ脱がされて起きない子なんていないって」

「ごめん、つい。お母さんには内緒にしてね」


「どーしよっかなあ」

 亮はその時、本当に家出しようかと思った。お母さんは怒ったら怖いのだ。

「私も気持ちよくしてくれたらいいよ」

「え?」



「中に入れないでね、赤ちゃんできたら困るし。まだ処女でいたいから」

 処女ってなんだ、その時は本当にそう聞いた。


「ね、男の子ってどうなるの? どうしたらさっきみたいに出るの」

 結局脱がされた。手で隠そうとしたら、私の見たでしょ、見せなさいと手おどけられてしまった。

「沙織も全部脱いだら教える」

 亮のものは、さっき出したのにもう固くなっている。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る