7.実は本当の妹じゃないんだ



 バスの中で揺られる間も、ずっと手を繋いだままだった。

 家までそれなりに距離がある住宅街を、西陽に影を引き延ばされながら歩く。

 今までのこととか色々聞きたいことはあったけれど、特に会話らしいものはなく、それでも二人の間の空気は穏やかなもの。

 やがて家が見えてきた。

 久しぶりに二人で遊んだが、それももう終わり。

 少しばかりの寂寥感と郷愁から今日一日を振り返り、言葉を紡ぐ。


「なんだかんだで、今日は楽しかったな」

「私も」

「こっちでもまた、上手くやっていけるといいな。改めてよろしく、英梨花」

「ん、兄さんも」


 そう言って翔太が想いを込めるようにしてぎゅっと強く手を握りしめれば、英梨花も嬉しそうな笑みを返す。やはりその笑顔は綺麗で、胸が小さく跳ねる。

 まだ英梨花の反応に慣れないことは多い。

 だけどこの笑みを見るために、兄妹としてうまくやっていくのもいいだろう。

 しかし気恥ずかしいものがあるのも事実、それを誤魔化す様に口を開いた。


「しかし、さっきのは本当に驚いた。郡山モールにもナンパする奴とかいるんだな。気を付けろ、っていうのも変か」

「ん、平気」

「ははっ、でもアイツらの気持ちもちょっとわかるかも、英梨花、本当に前とは見違えたし、ドキりとすることがあるから。俺も、もし妹じゃなかったら放っておかなかったかもしれないな」

「っ」

「……英梨花?」


 ちょっとした軽口のつもりだった。

 英梨花は急に足を止め、丸くした目でまじまじと翔太を見つめてくる。その顔からは意図を読み取れない。

 調子に乗って何か変なことを言っただろうか?

 翔太が困惑していると、英梨花はふいに少し困った顔で笑った。



「私、兄さんの本当の妹じゃないよ」



「……………………ぇ?」


 咄嗟には言われたことが理解できなかった。

 幼い頃から変わったところはあれど、やはり自分の守るべき妹だと決意も新たにしたところだったから、なおさら。


「妹じゃないって、どういう……」


 欠片も想像していなかったことに返す言葉が中々見つからず、やっとの思いでその台詞を喉の奥から捻りだす。

 英梨花は目を逸らし、どこか遠いところを見つめながら口を開く。


「私、父さんの遠い親戚なんだって。事情があって育てられなくなって、色んな所をたらい回しにされて、まだ兄さんがミルク飲んでる頃にこの家に預けられて……だから別居する時、父さんに引き取られた」

「……」


 噓ではないのだろう。冗談で言うには質が悪いし、その声色は悲哀に満ちている。


「でも、これからよろしくね、兄さん」


 翔太がその場に立ち尽くしていると、今度は英梨花がまるで縋るかのように、ぎゅっと手を強く握りしめてくるのだった。






※※※※ ※※※※




ここまでで最初の章の終わりとなります。

いかがでしたでしょう?

面白い! 続きはよ! 頑張って!

そんな応援の気持ちから☆☆☆を★★★に塗りつぶしていただけたら嬉しいです!

感想で「にゃーん」の1つでも残してくれると感激です!


だからそんな作者の熱い想いを込めたポエムを唄います!


「よろしい、ならばラブコメだ」


――――


諸君、私はラブコメが好きだ

諸君、私はラブコメが好きだ

諸君、私はラブコメが大好きだ


義妹キャラが好きだ

幼馴染キャラが好きだ

転校生キャラが好きだ

後輩キャラが好きだ

先輩キャラが好きだ

妹の友人キャラが好きだ

幼い頃交わした約束が好きだ

誰かに打ち明けられない想いが好きだ


家で 学校で

教室で 通学路で

電車の中で 臨海学校で

ありふれた街の中で 一人きりになる自分の部屋で


この地上で行われる、ありとあらゆる恋心を描くラブコメ作品が好きだ

作者としてそうしたものを描き、読者に面白いと思ってもらえるのが大好きだ


ブクマが付いてポイントが増える瞬間が好きだ

PVが増えランキングも上がると思えば心がおどる


評価が入るのが好きだ

楽しんだから★を塗りつぶしてくれたのだなと、胸がすくような気持ちだった


感想の通知を告げるベルの赤点を見るのが好きだ

作品を読んだだけでなく、その思った事を伝えてくれるなんて感動すら覚える


☆☆☆が★★★になった時なんてもうたまらない

内容もしっかり伝わって楽しんでくれたと考えると最高だ


たとえ★☆☆の評価だったとしても評価が入るのが好きだ

BOTの様にただただ付けて回る者だとしたら、とてもとても悲しいものだが


諸君、私はカクヨムを、およそ40万近くもある、地獄の数ほどある小説の中でラブコメが更に増える事を望んでいる

諸君、私の小説を読んでくれた読者の作者の諸君

君達は一体、何を望んでいる?


更なるこの小説の続きを望むのか?

情け容赦のない、評価にさらされランキングに乗ることを望むか?

この作品が、WEBの外へと飛び出し、書籍化されることを望むか?



「PV!」「PV!」「PV!」



よろしい、ならばレビューだ!


大レビューを!! 一心不乱の大レビューを!!


本当にお待ちしておりますのでしてください!!!!!


ドリフターズ7巻は5年待ちましたが!


次回もよろしくお願いしますね。


あ、次回は明日の朝更新予定です。


にゃーん。


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