第55話 修理機能

 狼の群れが飛び掛ってくる。


(一気に片付ける!)


 ソウルダガーを一振した。


 すると、紫色の閃光が走り、敵を破壊した。


 残党が居るので、ファイアーボールを連投した。


狼は炎に包まれ、次第に皮膚が爛れ落ちる。





「レベルが上がりました」


「ダンジョンを攻略しました。攻略者に称号と報酬を与えます。また、帰還ゲートを生成致します」




 名前:高橋良介

 レベル:30

 種族:人間


 [称号]

 ダンジョン攻略者(7)

 フィールドボス討伐者(2)

 特殊ボス討伐者


 [所持スキル]

 なんでもショップ[lv 6]

 トレジャーハント

 火属性魔法

 糸使い

 鑑定

 マナ自動回復[lv 10]



(マナ自動回復便利だな!)


 さかきと戦闘している際に購入したスキルだ。


 名前の通り、時間経過でマナが回復する。


(俺も遂に30レベルかー!)


 ステータスを確認すると、擦過傷を治療する為に、ショップを開いた。



 修理機能が追加されました。



(久しぶりの新機能!後で試すか)


 俺は喜びを噛み締め、ゲートに入った。


 擦り傷の痛みはとっくに忘れていた。




 スマホで奈々さんにレベルが上がった事を伝えようとした時、暑い強風が吹き荒れた。


 そして、前髪が目に入り、激痛が走った。


(痛っ!?)


 その衝撃で、スマホを落としてしまった……。


 すぐに拾い上げたが、画面にヒビが入っていた。


(買い換えたばっかなのに……)


 深い溜息をつき、電源を入れてみた。


 明かりがつく事によって、割れていることがより鮮明に分かってしまった。


(まあ、使えるだけましか……)


 その時、良い事を思い付いた。


(そうだ!修理機能使えばいいじゃん!)


 即ショップを開いた。


 そして、[修理]と書かれたボタンを押した。


 すると、「ここに修理する物を入れてください」と下に書かれたサークルが出現した。


(売却とかと同じだな!)


 俺は手際良くスマホを投入した。



 修理費用:2500円

 [修理] [戻る]



 勿論、修理を押した。


 すると、光の粒子が集まり、新品同然のスマホを生成した。


(おお!……データとか残ってるのかな?)


 不安に思い、画面を付けてみた。


 見慣れたホーム画面が映ったので、残っている事を確信した。

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