第2話 情報収集

「ただいまー」


「お帰り良介!もうご飯できてるわよ」


 母の言葉に良介は荷物を置き、リビングに駆寄った。


「母さん、今日変なこと無かった?」


「変なこと?晃くんのお姉さん結婚したそうよ!」


「やっぱ幻覚見てたのかな…」


 そう小声で言う良介に母は「どうしたの?」と言いたそうな顔でこちらを見てくる。


「いや!なんでもない。部活帰りで疲れてただけ」


「あら、そう?なら良かった」


「俺お風呂入ってくる!」


 彼は逃げるようにシャワーを浴びに行った。




(疲れてんのかな俺…)


 そこで、彼は確かめるように呟いた。


「なんでもショップ」


 そう唱えると、やはり画面が表示された。



残高:0円

[商品名を入力]

[チャージ]



(よし!気の所為じゃなかった。後でモンスターに遭遇した人居ないかSNS見るか)




 彼は風呂を終え、髪が自然乾燥するのを待ちながら、スマホを手に取った。


 ルーティンの小説サイトを一通りあさると、SNSを見た。


(俺以外モンスターと会った人居るかな?)


 などと思っていると、彼は興味深い投稿を見つける。


(東京でドラゴン出現!?てか動画投稿サイトのリンクあるじゃん。見よっと)


 その動画には、ビルを破壊する1匹の龍が映っていた。


(まじかよ!?やば)


 そう思っていると、更に興味深い投稿を見つける。


(異世界へ繋がる洞窟がB公園で発見される!?B公園って近所だったよな?明日は休みだし、行ってみるか)


 彼は外に出歩く事すら危険という事に気が付いていた。


 しかし、ゲームのダンジョンのような物のせいで、冷静に考えることが出来なかった。

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