第6話_突撃!お前が今日のご飯!

「んー、なかなか良い感じのがないなぁ」


莉久りくはモンスターのアイテムを拾いながら首をかしげて考えていた。


・これ絶対作り物だろw

・相手軽くCランクのモンスターなんですが?w

・瞬殺は草( ᐛ )‪𐤔

・んーこれはw作り物にしか見えんなぁ!ww


コメント欄は始まりと余り変わらなく信じていない人が多数だった。

いや、視聴者数5人で会話的に信じていない人しか見ていないだろう。


「最初は入ってきていたけどなぁ」


たしかに配信開始時は1000人以上入ってきたのだが、数分すると居なくなって行き今では5から7人に落ち着いた。


・そりゃあの動画が作り物と知ればねぇ

・ねぇねぇ今どんな気持ち?ハリボテと知られてどんな気持ち?

・ってか普通生配信すればバレるの分かるだろ!馬鹿なの?w


「はぁ、あいつに勧められたからやったけど…これじゃあ気分も悪くなるしやってて嫌だわ。あいつには悪いか辞めるか」


そう言いながら配信を切った時だった。

ぐぅーとお腹が鳴り、空腹を知らせた。


「そういやそろそろ晩ご飯の時間だな?…そうだ!丁度良いし肉をドロップするモンスターを倒して今日は肉料理を食べよう。」


このダンジョンにはピックブルという名前とそのまんまの豚の姿で鳴き声が牛のモンスターが居て、肉と骨を落とすモンスターでたまに霜降りを落とす時もある。


「と、早速発見ですぞ?」


視界の端に見えた若干じゃっかん開けた場所に向かうと2頭のピックブルがそこに居た。


「ふぅ…」


集中する。

狙うはピックブルの首の上の付け根ら辺


「即死させてはだめ、大体2、3回で仕留めるだったっけ?」


今しているのはネットで見つけた霜降りが高確率でドロップする(かも?)なやり方、霜降りを頭で連呼しながら小石を2頭のヒックブルに当てた。


「こんちは!突撃!お前らが今日のご飯!だぁぁ!」


逃げられる前にどこぞの番組っぽく突撃しそのまま2頭とも同時に仕留めた。


「はい、それでできたのがこちらの普通の肉となっております。くそったれぇ…。」


そんな上手くいくはずもなくドロップしたのは通常ドロップの肉10kgくらいのが2つだった。


「ってか確か食べられる豚1頭分の肉って約50kgだよな?…残りどこいったよ?いやまぁそんなに食えんし要らないけど」


そうして肉をしまいながらあることに気がついた。


「あ、てかなんで俺デバイスで配信してねぇんだ?普通にできるじゃん。あ、だからか!なんでこんなに暴言来るかなぁって思ったけどデバイスじゃないからそりゃ疑われるわな」


デバイスは加工など出来ないようにされているが普通のカメラなどはそういうことが今ではできてしまう時代なのだ、だから今回の生配信は暴言を吐かれまくった生配信となってしまったのだ


「はぁ、仁には申し訳ないが次からはデバイスを使うか。てかなんであいつこのカメラ渡してきたんだ?謎だ」


そん考えているとスマホから着信がきた。

どうやら仁だったらしくそこには


『すまん。デバイスのことすっかり忘れてた(ノ≧ڡ≦)☆』

『暴言とかやばいと思うが、まぁ許してくれ(笑)』


「よし、こいつは次会ったら〆るか」


そうして莉久は返信をした。


『安心しろ。半殺しにする。』

『(。=`ω´=)ぇ?…。ゑ?』


「さて、帰りますかぁ」


莉久はそう言ってダンジョンから出た。


それから数分後、


「居ないー!配信の背景的にここのはずだと思うんだけどなぁ」

「配信も終わってるし…来るの遅かったかも?」

「えぇー…。」


2人の姉妹がそう言ってガッカリしながらとほとほとダンジョンを探索したのだった。

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