第4話 使命
「ここまでが王国の過去の出来事だ」
エリーズは過去の話を聞き神妙な顔で質問をした。
「龍の王は今もまだ生きているのですか?」
「ええ、生きています。時と共に封印が弱まる瞬間を待っているのです。」
「では、私はこれからどうすれば良いのでしょう? この国の為に戦うべきなのですか?」
急な話を聞き戸惑うエリーズに言葉を続けた。
「いえ、あなたはこの国の為ではなく世界のために戦わなければなりません」
「……はあ。世界ですか」
何ともスケールの大きな話だ。私はため息交じりに言葉を返す。まさか自分が世界のために戦うだなんて思ってもいなかった。ただの村娘が龍王から世界を救えるのかしら。
そう思うエリーズに気づき賢者は決心がついたときにまた来るように言い、宿に戻った。
エリーズはその日聞いた話を考えていた。夢で見たことだと馬鹿にするわけでもなく、ついにその時が来たかと言わんばかりに話が進んでいる。
ここで私には無理だと逃げたら世界は龍王によって大変なことになるのだろうか。喧嘩もしたことない村娘が力をもらったからといって成し遂げられるのだろうか。そんなことを考えているうちにエリーズは眠りについた。
翌朝、目が覚めて宿で食事をして街の中をぶらついていた。昨日の話はいったん考えるのをやめ買い物を楽しむことにした。昼頃、村行きの馬車に乗り込み村へと向かった。村に着くころにはすっかり日が暮れて真っ暗になっていた。夕飯を食べ、お風呂で疲れを癒し寝床に着いた。
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