第3話 王国の過去

 挨拶をかわした後、客間へ通された。ソファーへ腰かけ淹れてくれた紅茶に少し口をつけ、エリーズは夢の話を話し始めた。話を聞き、賢者はゆっくりと話し始めた。

 「私は、聖なる力を得る資格があるものを導くための存在だ。」

 「導くための存在?」

 不思議そうな顔をするエリーズに微笑み、賢者は王国の過去について話し始めた。

 「遥か昔、人と龍は共に暮らしていた時代があった。生まれながらにして強い力を持っていた持っていた龍を人々は神聖な存在として崇拝し、共存のバランスを保っていた。龍は人に魔法を教え、人は龍に言葉を教えた。人は教わった魔法を様々な形で進化させていった。病気や怪我を治す魔法、ほかの者に姿を変える魔法などを創り出した。人と龍、互いの強みを生かし合いながら、新たなる文明の発展と平和な共存を目指していた。だが、発展をして力をつけた人の中に龍を狩る存在が現れ始めた。そんな人々に龍の王が怒り、戦いをしかけた。そんな中、白き龍と7体の龍が人々と共に龍の王と戦った。龍の王の強さは想像を超えていたが初代国王マルクスと力を合わせ封印することで戦いは終わった。」

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