シルフィの嫁ぎ先は、皇帝陛下の弟君でした。『働き者で文句をいわず、健康で丈夫な体を持ち世話好き。読み書き計算ができて贅沢を言わないがそこそこの見た目』これが当てはまるとして、シルフィは旦那様のいる『星鹿《ユルドゥスゲイキ》の塔』に住むことになりました。そこには、名前の通り『星鹿』と呼ばれる、夜空のような色をした牡鹿がいて――。これは偶然か、それとも運命でしょうか?