第7話レベリング
こっちに来てから自分が強くなっているのがはっきりとわかるようになった。スキルはもちろん身体能力の上昇も感じる。体が軽いし、投石の速度も上がっているように感じる。
ここまで成長を感じると楽しくなってくる。この世界の最強を目指すのも悪くないかも知れないな。まぁ……世界最強がどんなものかは知らないんだけどね。
とりあえずあと何日かは強くなるために特訓三昧だ。
今のレベルは6なので1日で20レベルくらいまで上げることを目標とするか。
っと早速お出ましか。あれは見たことないモンスターだ。といってもこっちの世界に来てからはスライムしか見かけてないんだけどね。
――鑑定――
【種族】ホーンラビット
【レベル】5
固有スキルがないしブラッドスライムより数段弱そうだ。角に気を付ければ、どうってことないだろう。
武器はガチャで出てきた木剣だ。あんまり近付くのは危険だが接近戦にも慣れておかないけどいざというときにヤバイからな。魔法もあるし銃もあるから気負いすぎないようにしておこう。
気付かれないように後ろに回り込み、角ごと叩き潰そうと振りかぶるが、途中で気付かれて避けられる。
「さすがにスライムよりは強いか……」
一歩後ろに下がりホーンラビットに対し構え直す。相手の出方をみつつ周囲の確認も怠らない。
先に動いたのはホーンラビットだ。こちらに向かって突進をかましてきた。思ったよりも速くてびっくりする。
焦ることなく見切り、跳んできたホーンラビットに打ち込む。
「きゅぅぅ……」
動物型のモンスターは始めて殺したが、ちょっと可哀想だ。相手を殺らなきゃ、こっちが殺られる。日本にいた感覚ではいけないのはわかるが慣れるのは時間がかかるかもしれない。
「アイテムボックス……」
死体をアイテムボックスにいれる。久しぶりの肉だ。感謝しなきゃな……。
気を取り直して周囲を確認すると、数匹のスライムがこっちを警戒している。
攻撃されるまえに近付き剣を振るう。数匹いたが一発の振りで全匹ぐちゃぐちゃになっちゃった。
移動しようとするとどんどんとスライムが押し寄せてくる。ヤバイ……。またかよ……。
スライムには嫌な記憶があるからあまり闘いたくはないんだが……。
しかし今回は色の違う個体はいないため大丈夫だろう。だが、油断はしないように。
あまりにスライム多すぎるから魔法も使ってみるか。
「ロックアロー!!」
岩の矢がスライムに振りかかる。一本一本の威力が高いためか当たった瞬間に散っていく。
これはすごい! やっぱりこの魔法は殲滅戦に向いているな。数はまだまだ多いが続けていればそのうち全滅するだろう。
……ふぅ。やっと終わった思ったよりも時間がかかった。そろそろ別の場所にもいかないとな。
「あっぶねえ!」
次は何だよ……。辺りを見てみると虫型のモンスターがこちらに向かって跳んでくる。
次から次へと……。ここらはあんまりモンスターはいなくなかったか!? そんなことも言ってられないか……。ちょっと試してみるか……。
「ジャイアントウォール!」
「ジャイアントハンド!」
虫の行く手を壁で塞ぎ、ぶつかって混乱する虫をウォールハンドでまとめて潰す。これだったらすばしっこいモンスターでも一気に殺せる。
結構上手く行ったな。壁を避けてきた数匹の虫を切りつつ、周りを見渡す。
「もういないか……。」
結構疲れた……。一旦拠点に戻って休憩するか……。
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