ずっとずっと
2035年 4月28日
千陽のママ、冬未とパパ、隼瀬の46歳の誕生日であり、28年目の結婚記念日。自身も既に咲里にプロポーズされて、18歳になったら結婚する予定、夫婦というもの、その関係ってどういうものなんだろうかと気になる年頃になってきた千陽は、改めて両親に、長年ずっと超超超超円満であり続ける秘訣を聞く。
「なん、そぎゃんと簡単よ千陽。パパはね、ママ・・・冬未ん事が好きで好きでしょんなかっだん」
「ママも、パパ・・・隼瀬がずっと大好きだけん」
「この28年とか29年近くずっと?いっぺんも冷めたりせんかったと?」
「正確には、パパがママへの気持ちに気付き出してから30年以上、ずっとね」
「ママも同じばい」
「すぎゃーね・・・」
両親のその答えを聞いて、咲里がどうかは分からないが、自分もパパ達と同じように、ずっと、10年も20年も30年もいつまで経っても、ずっとずっと彼女を好きでいられる自信はあるし、彼女と出会った時に感じたものは、多分運命の相手と出会った時の、おそらく多分きっとメイビーそういったものなんだなと、ここに至り気付かされる千陽。
「充希兄ちゃんと咲良姉ちゃんも?」
親友夫婦の記念日を毎年お祝いに来ている咲良と充希夫婦にもそうなのかと聞き、2人も両親と同じ答えをしたので、やっぱりそうかと気付きが確信に変わる千陽であった。
翌日
大型連休2日目の日曜日。咲里とのデート中、ふと昨日の両親の話を彼女に話す千陽。
「ずっと好きでおる事、か・・・」
「うん、僕は多分、この先ずっとずっと咲里ば好きでおれる自信はあるばってん、その、咲里はど、どぎゃんかなって・・・・・・あ、ごめんね、重いよね」
「・・・んね、私も多分ずっと・・・この先何十年も千陽ん事ずっと好きでおると思うし」
顔を赤くしながらそう言う咲里に、彼女もそうだったんだ、自分だけじゃなかったんだ・・・と安心する千陽。そして、この時話した事は、2人のこの先の人生でも糧となっていくのである。
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