兄妹時間
2033年 1月5日
前日、なんやかんやあって、自らおいたしたお仕置きを希望して、今日は一日外には出られず、ずっと妹の面倒を見る事になった千陽。なお、璃華がその場で決めた事で両親は別にいいんじゃないかと言って璃華自身も撤回しようとしたが、彼は僕が言い出した事だしちゃんとやると言って、本当にずっと家の中にいて恵梨に付き合ってあげていた。千陽は兄として、恵梨に自分とやりたい事を聞いて何かしてあげようとしていたものの、恵梨も恵梨でにーにのやりたい事やってあげたいと譲らないので、じゃあお兄ちゃんとおままごとしてと頼む。千陽達のパパの隼瀬は小さい頃、妙にリアルなおままごとが好きだったが、その息子の千陽が考えるのは普通に可愛いもんで、今回はラブラブ新婚生活編である。
「あなた、おかえりなさい。お疲れ様。お風呂にする?ごはんにする?それか・・・」
「ならにーに、じゃなかった・・・ちあきにしよかな」
「あらもう、あなたったら。はい、どうぞ」
そう言って、本当に体を差し出すような仕草を見せる兄に戸惑いつつ、 以前芳美に見せられた動画の真似をして、演技でそういうふりをする恵梨。いや芳美お前、なに園児にエロ動画なんか見せてんだ。して、このおままごとの次は、というかこの延長のようなもので自分達の今日のおやつ、いきなり団子を一緒に作る兄妹。ちなみにその、いきなり団子というのは、切ったからいも(さつまいも)と餡子を皮で包んで蒸した熊本の郷土菓子。名前の由来は、その作り方が簡単で、急なお客さんにもすぐお茶菓子で出せるからである。
「こんなんでだいじょうぶ?にーに」
「うん、上手よ恵梨。今の時代女の子でん、ちょっとしたもんくらい作れたりせんとしゃが男ん子にモテんけんね」
「にーにも、りょうりとか、いろいろできるおんながええ?」
「うん、そぎゃん女子ん方がむしゃんよしてお兄ちゃん大好きよ」
「そっか、ならいっぱいりょうりとかおぼえる!」
と、そんな兄妹の会話を聞いていたパパが千陽に声をかける。
「千陽は女の子の扱い方うみゃあね」
「なん、僕もたった1人の妹がかわいしてしょんにゃあとはほんなこっだけん」
「にーに、かわいいっていうな!」
「ふふ、ごめんごめん。恵梨はお兄ちゃんの頼もしくてかっこいいナイト様だんね」
大好きなお兄ちゃんにかっこいいと言われ、へへん!とドヤ顔でポーズを決める恵梨に、やっぱり可愛いなと思う千陽とパパ。で、そうこうしているうちにいきなり団子も蒸しあがって、パパと隣の奥さん、充希の分を分けて、兄妹は恵梨の希望で2人でお兄ちゃんの部屋でイチャイチャしながら食べる。
「恵梨、口移ししてよ」
「くちうつし?」
「うん、恵梨のお口でくわえてお兄ちゃんにそんまま食べさして」
「う、うん・・・」
意味はよく分からないものの、お兄ちゃんがそうしてと言うので、言われた通りにしてあげる恵梨。くわえた団子を千陽の口に持っていって離そうとしたが、兄はそのまま自分の唇まで奪って、幼心に思わずドキッと来るものがある。
「にーに、いつもえみねえとこぎゃんこつしよっと?」
「まあそら恋人同士だけんね。ばってん兄妹でもしたっちゃよかたい」
「そらちゅーはいつもするばってんこぎゃんと、なんか・・・」
咲里お姉ちゃんが前に言ってたように、にーにはほんとに「ましょう」な男なんだなと改めて認識する恵梨。
「んふ、恵梨の顔真っ赤んなってかわいか」
「だっていつものちゅーとなんかちがうし・・・えみねえにもうしわけにゃあちゅうか・・・・・・」
「なん、別に兄妹でなんしたっちゃ浮気にはならんよ」
そう言って、幼い妹にいっぱいキスしまくる千陽であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます