第16話 土地を買ったぞ!!

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クエスト名 スライムを20体討伐せよ

(デイリークエスト)


南の森に現れるスライムを20体討伐してきて欲しい。スライムは、世間的に見ても弱いモンスターなので、初心者にもおすすめだ。


ポイント 1pt

報酬 500G

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クエスト名 チューチューを10体討伐せよ

(デイリークエスト)


西の荒野現れるチューチューというネズミ型モンスターを10体討伐してきて欲しい。チューチューは、群れを作っていることもあるから、注意しておいて方がいい。


ポイント 1pt

報酬 800G

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「すいません。この二つのクエストを受けたいんですけど」


俺は、クエストボードから持ってきた二つのクエストを受付嬢のマナさんに持っていく。


「はい、わかりました。こちらは、デイリークエストになるので期限が今日までとなりますが、大丈夫ですか?」


「はい、大丈夫です」


今日はまだ全然時間があるからな!多分、この二つぐらいのクエストならいけるだろう。

ただ、この後不動産屋の方にも行きたいと思ってるから、少しだけ時間を取ることになるかもしれないけど…、それでも大丈夫だろう。


「わかりました!では、受諾しますね」


『モンスタークエスト スライムを20体討伐せよ を受諾しました』

『モンスタークエスト チューチューを10体討伐せよ を受諾しました』



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クエスト名 スライムを20体討伐せよ

(デイリークエスト)


ポイント 1pt

報酬 500G

期限 本日

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クエスト名 チューチューを10体討伐せよ

(デイリークエスト)


ポイント 1pt

報酬 800G

期限 本日

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「はい、これで完了致しました。頑張ってきてくださいね!」


「はい!ありがとうございます」


よしっ、これでクエストも受けれたことだし、すぐにでもクエストに向かいたいところではあるんだけど…、俺にはもう一つ行きたいところ…不動産屋に行こうと思っているからな。クエストはそのあとにしよう。

確か、ここのすぐ隣にあるってミナさんが言っていたから、すぐにいけるだろう。


「二人とも、次は不動産屋で少し土地を見てみたいんだけど………、二人とも?」


俺が二人に少し話しかけると…


「ぷいー……」


「ピィー……」


二人がモンスターギルド内にある酒場の方を見て、よだれを流していた。


なるほどー…。確かに、モイカは昨日から何も食べていなかったからな。それに、モイカには昨日美味しいものを与えるとも約束していたはずだし。

ハクも、昨日の夜から何も食べていないはずだし、お腹は空いているはず。

…なんか、こう聞くと可哀想に感じてくるな…。ごめんよ、二人とも。

今日からはちゃんと美味しいものを食べさせてやるからな!


「二人とも…わかった!まずは腹ごしらえだな!」


「ぷいー!」


「ピィー!」


「美味しいもん食わしてやるからな」


俺たち3人は、受付の左側にある酒場の方へと向かっていき、中に入って行った。

中にはまだ朝だから、人は少なかったけれど、この時間でもご飯を食べている人はいた。

VRゲーム内での初めての飯…、ちょっと楽しみだ!


「さて、何を食べようかなー…」


あまりお金を使いたくもないけど、ちょっと贅沢してみたい気持ちもあるんんだよな…。

うーん悩む。


「…そう言えば、モンスター用の食べ物とかってあるのかな?それとも普通に俺たちが食べるようなものを食べるのか…」


どうなんだろうな…。それに、まず現実でもモルモットや鳥が何を食べているのかわからないからな…。


「ぷいぷいっ!」


「ピィー!」


「おっおおっ、どうしたんだ?もしかして、何か食べたいものでも…。……あれか」


俺はモイカとハクが、見つめていた方を見て、二人が何を食べたいのかすぐにわかった。

なぜかって……


「なんであの人…、サラダをあんな山盛りにして食べているんだろう」


そう、モイカとハクが見ていた方向には、一人の女性がサラダをお皿に山盛りにして食べていたのだ。

確かに、モイカとハクに肉を食べるイメージはなかったけど…、まさかサラダを食べたいとは思っていなかった。

…てか、酒場にサラダのイメージはなかったんだけど、ゲーム内だからか、ちゃんとサラダもあるんだな。こういうところもちょっとありがたい。


「二人ともあれが食べたいのか?」


「ぷいっ!」


「ピィー!」


「わかった」


やっぱ、二人ともサラダが食べたいらしい。

なら俺は…、二人が野菜を食べるなら、俺は肉でも食ってみるか。


「なら俺も決まったし、注文しにいくか」


こうして、俺たちは酒場でゲーム内初めてのご飯を食べた。

ゴールドは、サラダが一つ50G、肉が200Gだったため、全部で300Gの出費になり、俺の所持金は全部で3700Gとなった。

俺は、一番安い肉を選んでも200Gで、サラダよりも高くなってしまっって少し二人には申し訳なかったけど…、二人とも大喜びで食べてくれたからよかったです。


ちなみに…味は普通でした。次はもう少し高い肉を食べてみよっかな。…ゴールドがあれば。



♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢



「さて、ご飯も食べ終わったことだし…、不動産屋に行ってみますか」


「ぷいぷい」


「ピィー」


ご飯を食べ終え、少し幸せな気分になった俺たちはモンスターギルドの隣にある不動産屋に向かうことにする。

まだ、値段とか何もわかっていないけれど…、もし買えそうなら買おうとは思っている。

俺たち3人だけでのんびりもしたいし、二人に変なストレスとかも与えたくないし、これからもっと仲間が増えて行くとすると、全員を連れて歩くのとかも難しくなるとも思うしな。将来的なことを考えても、早めに土地を買っておくのはいいことだとは思う。


俺たちは、モンスターギルドを出て、周りを見渡してみる。多分、そこまで大きくないお店だとは思うけど…。


「…あれかな?なんとなく、家みたいなマークが看板にも書いてあるし」


モンスターギルドのすぐとなりに、それっぽいお店を発見する。それっぽいお店がもうないから…、多分ここが不動産屋であっているだろう。


「行ってみるか」


俺たちは、歩いて不動産屋の方に向かって行く。

モンスターギルドの前だからか、人は多く行き来しているけれど、不動産屋にはまだ、そこまで人が居なそうだ。

基本的な値段とかわからないけど…、買えたらいいなぁ…。


俺は、モイカとハクとともに不動産屋の中に入る。


ガチャっ


「失礼します…」


「はいはい、いらっしゃいませ!」


俺たちが中の入ると、一人の男性が受付に座って挨拶をしてきてくれた。


「ここって…不動産屋であってますか?」


「はい、そうですね。ここでは、土地や家などの売買をしていますよ」


「あ!そうですか。えっと、少し土地の方を見てみたいんですけど、大丈夫ですか?」


「はい、大丈夫ですよ。では、こちらにお座りください」


「わかりました」


俺は、受付の男性の指示通りに受付の前にある、椅子に座る。モイカとハクはどちらも定位置のままだ。


「まず、今日はご来店していただきありがとうございます。私はここ、不動産屋での受付をしている、ホラムと言います。何卒よろしくお願いします」


「俺は、テイマーのシドと言います。肩に乗っているのが、モルモートのモイカ、頭に乗っているのが、シロノバードのハクです」


「ぷいぷい!」


「ピィー!」


「お三方ともご丁寧にありがとうございます。もしかして、テイマーの方でしたら、もうテイマーギルドの方には行かれましたか?」


「はい、さっき行ってきて、そこで受付嬢のミナさんにテイマーなら土地を買っておいた方がいいと言われまして」


「あっ、ミナさんからのご紹介でしたか。わかりました。では、早速土地を見ていきますか?」


「はい、お願いします」


もしかして、ホラムさんとミナさんは知り合いなのか?

確かに、テイマーが職業の人だったら大半の人が土地を買うとは思うから、つながりがあってもおかしくわないか。


「わかりました。今売っているのものがこちらの紙に書いてありますので、もし欲しいものがあれば私に仰ってください」


「ありがとうございます!」


なんかいい感じのものがあればいいなー。


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現在購入可能な土地

※初心者テイマー用(紹介)


・5m×5mの土地   1500G

・7.5m×7.5mの土地  2250G

・10m×10mの土地  3000G

・15m×15mの土地  4500G

……

……


【ホームセット】


土地+小さなログハウス   +700G

土地+普通サイズログハウス +1500G

土地+ホーム   +3000G


【畑セット】


土地+畑一個 +300G

土地+畑三個 +600G

土地+畑五個 +1200G


……

……


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お!思ってたよりも安いぞ!

この値段なら、俺でも買えそうだ!

ただ、一つ気になるのは…


「すいません。この、一番上に書いてある、初心者テイマー用(紹介)っていうのは何ですか?」


俺は読んですぐに気になったことを聞いてみる。

初心者テイマー用ならわかるんだけど、(紹介)っていうのがな。


「これはですね、ミナさんから紹介されたことを意味するものですね。…多分、お気づきかもしれないんですけど、だいぶ安くなっていると思いませんでしたか?」


「はい、思ってた以上に安いって思いました」


正直、もっと高くなっていて、買えない可能性もあるなと思っていたからな。


「理由がですね…、ミナさんと話し込んだ時に、テイマーというのは土地がとても重要だから、少し安くしてあげて欲しいと言われたんですね。こちらも、テイマーギルドの方にはずっとお世話になっていますので、それを了承したんです。そして、先程ミナさんからの紹介というのもありましたので、それでまた少しお安くし、この値段になっているんですよ」


「なるほど…、そうだったんですね」


「はい、ですので一番上の欄に、初心者テイマー用(紹介)と書かれているものは、値段が安くなっているんですよ」


そういうことだったのか。だから、値段も安くなっていたと…。

これって….うん、めっちゃ運がいいのかもしれないな!

土地だけじゃなく、ホームセットの方までも買えるぐらいだからな!ミナさんには感謝しかない。


「…本当にありがとうございます!」


「いえいえ、私ではなくミナさんに感謝してあげてください。あの方は本当に、テイマーの方を思っているお優しい方なので」


「わかりました!」


次、テイマーギルドに行った時には、絶対にミナさんに感謝をしないといけないな!

元がどんな値段だったのかわからないけど…、ここまで安くなって、今のゴールドでも買えるのはミナさんのおかげだしな。


「では、土地の方はどうないさいますか?もし、購入するのであればすぐにご用意いたしますが」


「そうですね…」


正直なところ、ホームセットのログハウスは欲しいと思ってるんだよな…。そして、土地の広さもできるだけ広い方がいい…。

そう考えると、一番いいと思うのが、7.5m×7.5mの土地+小さなログハウスのセットだと思うんだけど、どうだろうか…。ゴールドをほとんど全て使っまで買うべきか…。

…いや、モイカとハクのためにも、すぐにでも土地とかは欲しい。そして、少しでも休めるなら、小さくてもログハウスは欲しいもんな。

よしっ、


「じゃあ…、7.5m×7.5mの土地+小さなログハウスのセットでお願いします!」


「わかりました。ではご用意いたしますね。…………はいっ、土地なんですが、始まりの街の北西にある、土地エリアの方にご用意いたしましたので、ぜひ行ってみてください。そして、その土地なんですが、許可されたフレンド以外は入れないようになっていますので、ご安心してください」


「わかりました。ありがとうございます」


「はい。そして最後になんですが…、今土地を買ったと思うんですが、もしもう少し大きくしたい、オブジェクトとかをおきたい、家を大きくしたいなどなどご要望がありましたら、メニューの欄に土地の項目を追加しておきましたので、そこでゴールドを使って自分の土地を作り上げてください」


「え!?そんなことまでできるんですか…。わかりました。ありがとうございます!」


まさか、メニューの方から土地をいじれるようになるなんて…、これもありがたすぎる。ただ、多分値段は普通の値段に戻っているはずだから、そこは注意して土地の項目を見ていこうかな。

やばい、色々と妄想が広がっていくな…。面白い!


「はい。ただし、もう一つ土地が欲しい時には、またここに来ていただくことになるので、注意しておいてくださいね」


「わかりました」


土地を買う時は、また不動産屋に…、そして、土地の広さや家の大きさなどを設定する時はメニュー欄の土地項目からと。


「では、今日はありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」


「はい、ありがとうございました!」


「ぷい!」


「ピィー!」


俺たちはそう言い、不動産屋をでて行く。


よし、せっかく土地も買ったんだし、早速……


「モイカ!ハク!俺たちの土地に行ってみるぞ!」


「ぷいぷいー!」


「ピィー!」


こうして、俺たちは北西にあるという土地エリアの方へ走り出した。


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やっと書き終わりました…。

遅くなって申し訳ありません!

次もできるだけ早く投稿しようと思います!

もし、誤字脱字等があれば、よろしくお願いします。

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