第12話 ゴールドが…ない!
2日目
2日目に入り、俺はまた朝からログインをした。
…急に2日目に入ったから、昨日のログアウトまでの流れを言っておこう。
そこまででかいことはなかったけれど…。
まず、ハクをテイムした後は、すぐに始まりの街に戻った。結構長い時間やってしまったからな。流石にやりすぎだと思い、肩にモイカ、頭にハクを乗せてすぐに戻った。ハクは、頭の上が定ポジらしいです。
戻った後は、宿屋を探して、そこで一泊できる部屋を取り、そこでログアウトをしたって感じだな。
宿屋は、現実のホテルみたいに綺麗ではなく、ベッドが一つある程度だったが、俺たち3人で固まって寝たりした。
その時の二人が…、それはもう可愛いすぎてですね…、ログアウトするまでずっと撫でていましたね。
これが、1日目終わりまでの流れだったが、大きなことが一つだけあった。
それが…
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名前 シド Lv 4
人種 人間
職業 テイマー Rank1
HP : 29 (Max 29) MP : 10(Max 10)
攻撃力 : 9 (+3) 防御力 : 8 敏捷力 : 6
知力 : 8 器用さ : 4 ラック : 9
残りポイント 0
スキル
テイムLv2 以心伝心Lv2 撫でるLv2
小剣術Lv2
装備
・小剣 ランクE(攻撃力 +3)
称号
お手伝いの開拓者
テイムモンスター
・モイカ(モルモート)
・ ハク(シロノバード)
所持金 200G
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そう!テイムのレベルが上がったのだ!
しかもその時にアナウンスされたのが…、
『スキル テイムのレベルが上がりました』
『テイムのレベルが2に上がったことにより、テイムできるモンスターの上限が4に上がりました』
なんと、テイムできる上限が一つだけ上がった!これでまだ、あと2体はモンスターをテイムできるっていうことだな。楽しみになってきた。これからもどんどんとテイムしていきたいから、テイムのレベルも上げていきたいな。確か、ランクを上げても増えるって言ってが気がするから、そっちもどうにか上げていきたいな。
ちなみに、お金が100G減っているのは、宿の宿泊代によるものです。
そして、ハクについてもわかることがいくつかある。
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シロノバード
その昔、王家の城によく住んでいたと言われている白色の鳥型のモンスター。しかし、当時の王が亡くなってからは、いつのまにかいなくなっており、何処に住んでいるかはわからなくなっていたという。
最近になって、とある木に住み着いているという噂が立ってきている。
外見は、真っ白色になっており、もふもふの毛を持っている。
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名前 ハク Lv 1
種族 シロノバード
HP : 15 MP : 10
攻撃力 : 3 防御力 : 3 敏捷力 : 5
知力 : 5 器用さ : 2 ラック : 2
残りポイント 0
スキル
突っつき Lv1 光魔法 (光弾)Lv1 キュア Lv1
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突っつき…自分の持っている嘴で敵を突っつく。
光魔法…光属性の魔法をいくつか使うことができるようになる。
光弾…光魔法の初期魔法。敵に向かって光の球を放つ。
キュア…自分、または他のメンバーの体力を少し回復する。
まず、シロノバードが昔、王家の城によく住んでいたということ。俺は、これを聞いて一つ思ったことが…、白色のシロと、城のシロをかけているから、シロノバードという名前になったのではないかということだ。それなら、シロノバードという名前で納得がいくと思うんだよな。
そして、ハクのステータスと、スキルについて。
ハクはまだレベルが1だから、ステータスは低くなっているけれど、スキルは本当に優秀だと思う。
突っつきで近距離の攻撃、光魔法の光弾で遠距離攻撃、キュアによって味方は自分を回復させることだってできる。
いや、これはマジで理想的なスキル構成じゃないか?俺もモイカも今のところ近距離型で、回復するのにもポーションを必要としていたから、ハクの存在はでかいと思う。昨日、モイカがハクのことを誘ってくれてよかったなぁ…。
まあ、てな感じで昨日は終わった感じだな。
今日から2日目だ…!
「…と、いうことで…二人ともおはよう」
「ぷいっ!」
「ピィー!」
うん、二人ともよく眠れたようでよかったな。俺もログアウトしてからは、ご飯食べて、風呂入って、歯を磨いてなど色々やっていたら、すぐに寝てしまったからな。そのおかげで、朝早くからゲームをできるんだけどね。
「二人とも今起きたばっかだと思うけど…聞いて欲しいことがある。今気づいたんだが…一つ問題があるんだ」
「ぷい?」
「ピィ?」
二人が同時に顔を傾ける。可愛い。
「さっきステータスを見て気づいたんだが…、ゴールドが少なすぎるんだ…!!」
「ぷいっ!?」
「ピィー!?」
そう、昨日から色々なものを買いすぎてゴールドがもう200Gまで減ってしまっているのだ。
「しかも…、俺たちは昨日から何も食べれていない!」
「ぷいぷい!」
モイカが思いっきり頷いている。
マジでごめんよ…。確か、お手伝いギルドで、何か美味しいものをやるからなみたいなことを思っていたはずなのに、ゴールドの問題で何もやれてあげていない。
だから、流石に今日はモイカにも、ハクにも美味しいものを食べて欲しい。
「ということで…今日はゴールド稼ぎをしようと思っている。そのために、まずは…お手伝いギルドに行ってみようと思う。次に、地図を見てみると、西にあるお手伝いギルドを真っ直ぐに歩いていくと、テイマーギルドがあったからそこにも行ってみようと思う。そして、そのまま歩いていくと北にあるモンスターギルドにもいけるから、そこもいこう。」
「ぷいぷい」
「ピィー」
やっぱゴールドを稼ぐためには、色々なギルドでクエストを受けることが一番だと思うからな。それに、テイマーギルド、モンスターギルドにも行ってみたかったからちょうどいい。
「よし、いくと決めたからには…早速いこうか!」
「ぷいー!」
「ピィー!」
まずは、お手伝いギルドだな。
そういえば、昨日チャットも来ていたから…、それもちょうどよかったな。
俺たちは、昨日ぶりにお手伝いギルドに向かっていった。
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・お手伝いギルド・
「昨日ぶりに来てみたんだが…、昨日よりも少しだけ人が増えているように見えるな」
昨日は全然人がいなくて、いても一人か二人ぐらいだったんだけど、今日はその10倍ぐらいは人がいるように見える。何かあったのかな?
あ、ちなみにモイカは肩の上、ハクは頭の上に乗っています。やっぱ目立つけど…、なんだか少し慣れて来てはいるんだよな。
「あ、シドさん!昨日ぶりです!」
俺がお手伝いギルドに入ると、シールさんが話しかけに来てくれた。
「シールさん、今日は人がたくさんいますね」
「そうなんですよ!私もなぜかは知らないんですけど、朝からたくさんの人が来てくれているんです」
シールさんでもわからないのか…。
もしかして、何かレアな出来事だったり、アイテムだったりでネットで話題にでもなっているんだろうか?昨日、俺はログアウトした後ネットとか見ていないからわからないな。
なんなら、俺はできるだけネットとか攻略サイトとか見ないでやっていきたいからな。
「そういえば…シドさん、また新しいモンスターをテイムしたんですか?その頭の上にいる鳥さんなんですけど」
「あ、そうなんですよ。ハクって言います。ちなみにオスです」
「ピィー」
ハクがシールさんに向かって挨拶をする。
えらいえらい。
「可愛いー!よろしくねハクくん」
「ピィー!」
うん、ハクもシールさんとは上手くやっていけそうだな。
「すいませーん、クエストを受けたいんですけど…」
「あ!今行きます!ではシドさん。今日もクエスト受けてくださいね!待ってますから」
そう言い、シールさんは、受付の方に走っていった。
俺もシールさんと話していたせいか、少し注目を浴びてしまったな…。
まあ、こんなのばっか気にしていたらやっていけないからな。今は気にせずにやっていこう。
「クエストでも見てみますか」
シールさんにも言われたしね。
前回は、ものを探す系だったから今回は、違う感じのクエストを受けたいな。
それに、称号のおかげで、報酬も少しアップしてるからな。
俺はクエストボードの方に行き、クエストを確認する。
少し人はいたけれど、シールさんと話している間に、人は少し減っていたようで、クエストボードの方にはあまり人がいなかった。ボードが確認しやすくなったから、俺にとってはよかったな。
「うーーーん、何かいいのがないかな」
この後には、テイマーギルドとモンスターギルドにもいく予定ではあるから、時間がかかるクエストでも大丈夫なんだよな。…できれば、前回のように時間がかかるのはやめて欲しいな。
……今考えると、前回のクエストで100Gって少ないように感じてきたな…。まあ、ハルキ君のためになったって考えればいいか。
「…あ、このクエストとか良さそう」
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クエスト名 地図を埋めて
応募者 お手伝いギルド本部
自動で地図を作ってくれる紙を渡すので、その紙を持って、始まりの街をできるだけ全て埋めて来て欲しい。こちらの要望としては、95%ぐらいは埋めて欲しいと考えている。しかし、始まりの街はとても広くなっているため、期間は長く設けると思う。
その分、報酬も多くしようと思っているので、できれば受けてくれることを願っている。
期間 2ヶ月以内
報酬 3300G(称号効果済)
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「これなら、時間はかかるけれど、俺でも簡単にできそうだ。それに、俺も始まりの街を歩き回りたいとも思っていたしな」
こんなに作り込まれているゲームなんてそうないと思うから、ちゃんと見ておきたいんだよな。モイカとハクにも色々と見てもらいたいしな。
それに、報酬もまあまあ良さそうなんだよな!
クエストが少し大変なだけあって、報酬もよくなっているみたいだな。
「二人もこれで大丈夫か?ちょっと大変そうではあるけど」
「ぷいっ」
「ピィー」
二人が同時に頷く。このクエストで良さそうだな。
俺は、この紙を持ち受付まで持っていく。
「シールさん、このクエストをお願いします」
「あ、わかりました!少し待っててください」
シールさんは、何か作業をしていたらしく、急いでそれをおわらせてこちらにやってくる。
「えーっと、地図を埋めてのクエストで大丈夫ですか?」
「はい、それで大丈夫です」
「わかりました。期間は二か月と長くなっていますので、忘れないようにお願いしますね」
「わかりました」
『お手伝いクエスト 地図を埋めてを受注しました』
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クエスト名 地図を埋めて
制限時間 2ヶ月
報酬 3300G(称号効果済)
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「これでクエストは受けれたはずです。ただ少し心配事があるんですけど…」
「え…なんですか?」
心配事…?もしかして、意外と危ないクエストだったりするのだろうか?クエストを見る限りそうは思わないけど…。
てか、もしそうなら受ける前に言って欲しかったけど…。
「このクエストって二か月あると思うんですけど…、このクエストを受けている間、シドさんが来なくなるんじゃないかなって…!」
……。
あ、そういう心配事ですか。
「えーっと…、たまにはくると思いますよ?ゴールドを少しでも貯めたいと思っていますし…。それに、お客さんも少しずつ増えてるじゃないですか」
「それはそうなんですけど…、さっきクエスト完了を知らせに来たお客さんが称号がなんだかんだって言って、もう来ない的なことを言って帰っていったんですよ」
「…あーーー…」
なっるほど…。称号の噂が広まっていて、それをもらえるかもしれないから受けに来た感じなのか。
けど、その称号は俺が持っていたと…。
うん、称号のことはもう誰にも言わないでおこう。なんとなく怖いしね…。
「だから…悲しいなって思うんです…」
シールさんがキラキラした目でこっちを見てくる。
…ずっと思ってたんだけど、シールさんって本当にNPCなんだろうか…。普通の女の子に見えてくる。
そんな子に、こんな目をされると…。
「…わかりました。できるだけ早く来ますから」
「…!ありがとうございます!待ってますね」
断れるはずがないよね。
まあ、シールさんも喜んでいるみたいだし、いいとしよう。
「じゃあ、俺は行きますね」
「はい!またのお越しをお持ちしてます!」
俺は、その言葉を背に、お手伝いギルドを出た。
次は、テイマーギルドだな。
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やっと探索ができそうな感じですかね。
誤字脱字等があればまたよろしくお願いします!
そして、レビューの方もよろしくお願いします。
メリークリスマス!!!
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