第5話 お手伝いクエスト完了!…おまけに称号もらいました


————————————————————

名前 モイカ  Lv 5

種族 モルモート


HP : 25 (max 25) MP : 10(max 10)

攻撃力 : 7 防御力 : 5 敏捷力 : 5

知力 : 4 器用さ : 3 ラック : 4

残りポイント 0


スキル

突進 Lv1 威嚇 Lv1 眠り回復 Lv1

————————————————————


————————————————————

モルモート


手や足が短く、毛がもふもふとしているモンスター。プライドが高く、人を見ると、すぐに警戒をし、威嚇をしてくる。


発見例が少なく、たまにどこかでスポーンする、レアモンスターなのではと言われている。


————————————————————


テイムをし、名前をつけると、俺のステータス欄にテイムモンスターの枠が増え、そこにモイカも追加されていた。


「ぷいぷい」


モイカのステータスや、モルモートについても詳しく見ることができるようになっていたので、俺は今、モイカと一緒にそれを見ている状態だ。


「モイカのスキルは…突進、威嚇、眠り回復の三つか。突進と威嚇は大体わかるけれど…、眠り回復ってなんだ?」


眠りに回復だから、そのまま眠ったら回復でいいのか?

俺は、スキルの眠り回復をタップしてみる。



眠り回復…眠ることによって回復する体力の量が増加して、回復スピードも倍の早さになる。


「なるほどなー、これはあまり戦闘用ではないけど…ちょっとした場面で役に立ちそうだな」


「ぷいぷい」


モイカもうんうんと頷いている。

やはり、使ったことがある身からすると、スキルの便利さとかもわかるのかもしれないな。

可愛い。


「一応…他の二つも見ておくか」


突進…走り出して、相手の体に思いっきりぶつかる攻撃。体力が少なかったり、使いすぎたりすると、少しの間動けなくなってしまう。


威嚇…相手に向かって、威圧をかける攻撃。自分より下の相手には高確率で麻痺を、自分より上には低確率で麻痺を与える。


「うん、大体想像と同じだけど…突進はあまり使いすぎたらダメだな。特に体力が少ない時とかは」


もし使いすぎて、モイカが動けなくなってしまったら、相手の標的になってしまうしな。

それに、あまり自分の前で死んでほしくないしな。



そういえば…


「さっきまで気にしてなかったけど…モイカの体力が全回復してるんだよな」


さっきの様子を見るに、絶対に体力は減っていたはずなのだけれど…

テイムをすると、体力が回復するようになっているのか?

もしそうなのであれば、とてもありがたい。

これから先、体力が少ない状態でのテイムも少なからずはあると思うからな。


モイカも今はイキイキしているしな。


「ぷいぷい」


トテトテトテトテ


ほら、今もモイカは俺の周りを歩きまわって、クルクルと回っている。

少し前まで一緒に、ステータスを見ていたのだけれど、気づいたらこんなことをしていたのだ。

何がしたいのかわからないが…可愛いからいいとしよう。


「それと気になるのが..モルモートがレアモンスターってことかな」


どこに現れるかわからないレアモンスター。

やっぱり、こういうゲームにも出てくるようになっているのか。メタルスライムみたいな感じでなのかな?そこまで経験値は持っていないと思うけど。

そのモンスターを、初日に見つけることができ、しかもテイムまでできたというのは…相当運がよかったのかもしれないな!

ラックを少しでも上げといてよかったかもしれない。ラックが働いたのかは、知らないけれど…。


よし、これでステータスの確認は終わったから…


「お手伝いクエストを続けるか…」


正直、体力が少ないせいか、だるさもすこーしだけあるけれど、ゲームの中だからか、全然歩けるようになっているし、どこか痛くなっている場所も無いからな。さっき掠った場所も、服が少し破れているだけで、血なども出ていないし、傷もできていない。これは、本当によかった。

奥にさえ行かなければ、多分さっきのボーンナイトもいないと思うし、大丈夫だろう。


「ぷい?」


「あ、そうか。モイカはまだ何も知らなかったな」


今さっきテイムしたばっかだし、俺がなんでここにいるのかもまだ教えていなかったな。


「ぷいぷい」


「俺な、今クエストを受けていて…青いブレスレットを探してるんだよ。それがここの路地裏のどこかにあるって聞いたんだけど…それが全然見つからなくて…」


俺は少し苦笑いをしながら、モイカに教える。

まー、モイカに言っても、わからないとは思うけれど…、


「ぷいぷい…。…!。ぷいっ!」


「ん?どうした?」


なんか…いきなり何かを思い出したような感じだったけれど、どうかしたのだろうか。


「ぷいぷい!」


モイカが何かを強く訴えてくる。

俺に何かを伝えたいんだろうか…





……ん?


俺の頭の中にあやふな何かが伝わってくる。


「…もしかして…、青いブレスレットの場所がわかるのか?」


「ぷいっ!」


「おー!本当か!どこにあるんだ?」


「ぷいっ」


モイカが、頭を振り、着いて来てと言っている感じがしたので、俺はモイカに着いて歩いて行く。


それにしても…、さっきの頭に感じた何かだったり、今の着いて来てと言っていると感じたりしていたのは…


スキルの以心伝心が発動しているということだろうか。


以心伝心…パーティメンバーやクランメンバーなどと意思の疎通ができるようになる。

(テイマーならばテイムモンスターも可)


説明欄を見る感じ、意思疎通ができるようになると書いてあるから、多分この感覚が以心伝心が発動しているということなんだろう。


これは…めちゃめちゃ便利だぞ!

まだ、間隔はあやふやで少し変な感じだけれど、レベルが上がれば、この辺りもどうにかなるだろう。


やっぱり、モンスターとの意思疎通は難しいと思うから、今になって以心伝心の便利さを感じている。

本当に取っといてよかった…。


俺は、そんなことを考えながらモイカに着いて行くのであった。





♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢




「…路地裏にこんなところがあるのか」


「ぷい」


俺がモイカについて行くと、ベンチやゴミ箱などが置いてある、ちょっとした広場に着いた。

広場といっても、普通の広場と比べて小さく、明るさも周りが建物だらけのせいか、少し暗くなっている。


それにしても、路地裏に、小さいけれど広場があると、少し秘密基地っぽくて、少しいいなと感じる。


「ぷいぷい」


「お、ここにあるのか?」


モイカはゴミ箱のあたり…、詳しくは、その裏の方を見ている。

モイカの指示通り、そっちの方を見てみると、


「あ!これか!」


そこには青いブレスレットがあった。

ここにあったせいか、少し汚れているが、青色だし、名前もハルキと書いてあるから多分合っているだろう。


「モイカ!よくやったな!」


俺は、思いっきりモイカのことを撫でてやる。

俺一人では、こんな場所を見つけることもできないし、ゴミ箱の裏にあることもわからなかったと思うから、これは全てモイカのおかげだ。


「ぷいーーー…」


モイカも、目を細めて気持ちよさそうにしている。


本当によくやってくれた。

これで、やっとお手伝いクエストを終えることができそうだ。


「よし!ブレスレットも見つかったし、お手伝いギルドに戻りますか。行くぞ、モイカ!」


「ぷい!」


短い間だったが、道で迷子のなり…、モイカを見つけて…、ボーンナイトと戦って…、モイカをテイムしてと、このお手伝いクエストひとつで色々なことがあったな。

少し時間を取りすぎてしまった感もあるが、モイカをテイムできたのだから良いとしよう。


こうして、モイカと俺はお手伝いギルドに戻っていた。




♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢




「少し…人が増えたみたいだな」


俺たちが路地裏のような細い道から出ると、クエストを始める前よりも、少し人が増えていた。

多分、事情があって、すぐにはじめられなかったりした人たちが入ってきたのだろう。


ただ…人が増えたことにより、少し心配になることがある。


「人が増えることはいいことかもしれないけど…、モイカとはぐれちゃいそうだな」


「ぷい?」


「モイカは小さくもあるからな…。どうしようか」


「ぷい…ぷい」


ん?

モイカがいきなり動き出し、俺の足元までやってきて、上を見上げてくる。


「どうしたんだ?」


「……ぷいー」


そう一言言うと、モイカは器用に、俺の体を登って、俺の肩のあたりで体を休めるような体勢を取りはじめた。


モイカさん、あなたそんなことができたのね。

けど、なるほど…モイカがこうした理由がなんとなくわかった気がする。


「これならはぐれないって訳か」


「ぷいぷい」


うんうんと頷くモイカ。


…なんか、”これで歩かずに済むぞ!ラッキー”みたいな感じにも見えるが…まあ、いいとしよう。

はぐれるのが一番怖いからな。


「これで、お手伝いギルドに向かえるけど…、やっぱ少し目立つのかな」


モイカを肩に乗せているせいか、視線を多く感じる。

あまり、目立ちたくはないんだけど…、これはしょうがないな。

早めに向かおうとしよう。



--お手伝いギルド--


「すいませーん。クエストを完了したいんですけど…」


俺は、お手伝いギルドに戻り、受付の人を呼ぶ。

中は、やはり全然人がいなかった。

やはり、モンスターギルドや他のギルドに人が行ってしまうのだろうか。


と、考えているうちに、さっきの女性の受付の方が来てくれた。


「あ!さっきのテイマーのお兄さんじゃないです…か…………。あ、あの肩に乗っているのは?」


そう言い、受付の人は俺の肩に乗っているモイカに目をやる。

うん、やっぱ気になるよね。


「あ、さっきテイムしたモルモートのモイカです」


「ぷいっ」


モイカも少しだけ手を上げて、挨拶をする。

うん、ちゃんと挨拶できてえらいな。


「あ、そ、そうですか。見たことないモンスターでしたので、少しびっくりしてしまいました…」


あー、そうか。確かモイカってレアモンスターだから…。


「えーっと、モイカなんですけど、なんでもレアモンスターらしくてですね…」


「え?!レアモンスターなんですか!あの、全然見つけられないで有名な!」


受付の反応を見る限り…なんか、レアモンスターって結構すごいものなのか?

まあ、確かにレアってついてるしな…。


「は、はい。ステータスを確認したら、そう書いてありました」


「本当なんですか…。そのレアモンスターをテイムするなんて…、あなた相当運がいいですよ!」


「あ、やっぱり、そうですかね…」


俺もなんとなく、今日の運勢はやばいんじゃないかと感じていた。明日からの生活が怖くなるくらいね。

受付の人も、そうですそうですと頷いている。


ここで俺は、少し気になったことを聞いてみる。


「あの、街中にもモンスターっているもんなんですか?危険性とかって…」


「あ、そのことですか。街中にもモンスターはいますよ。いるって言っても、害がないモンスターですけどね。例えば、地下ネズミだったり…、シティバードだったりがいますけど、どれも攻撃はしてこないモンスターなんですよ。そういうモンスターなら、街中にもいますね」


なるほどなー。

攻撃してこないモンスターか…。確かに、モイカは威嚇してきただけで、俺を見てすぐに攻撃をしてこなかった。けど…あの感じ、俺が少しでも回答を間違えたら、攻撃してこなかった?

まあ、攻撃してこなかったからいいんだけれども…。


それに…俺は完全なる例外も俺は見ている。


「あの、すいません。俺クエストの途中に、ボーンナイトっていうモンスターにあったんですけど…、普通に攻撃してきましたよ。なんならLv20もあったんですけど…」


「え、本当ですか!それは!本当のことなら…、それは少し異常ですね。としているのでしょうか…。もしかしたらのことがあるかもしれないので、上の方に連絡を入れておきますね」


「わかりました。ありがとうございます」


そういい、俺の伝えたことを紙に書いていく。

あとで、報告しにいくのだろ。


…あんな奴が初心者プレイヤーを襲うなんてことない方いいからな。

俺みたいな目に合わないようにしておいてほしい。


「では、少し話し込んじゃいましたが、クエストを完了させちゃいますね。青いブレスレットは持ってますか?」


「はい」


俺はブレスレットを手渡す。


「ありがとうございます。…確かに、これはハルキくんのもののようですね。これが、今回の報酬ですね」


よし、やっとゴールドが手に入ったぞ!

100Gだけれども…少しはマシになっただろう。


「これでクエスト完了です。ありがとうございます」


———————————————————————


クエスト名  落とし物を探して


報酬 100G


クリア

———————————————————————


『クエスト 落とし物を探してをクリアしました』



パッパラパッパッパー


?!なんだ?なんかいきなり頭の中で変な音が…。


『あなたは、初めてお手伝いクエストをクリアしました。ですので、称号 お手伝いの開拓者を与えます」


…え?


クエストをクリアしたのと同時に……

称号とかいうものもゲットしてしまいました。


なんなんだ、これ。



——————————————————————


ここまで読んでくれてありがとうございます!

もし誤字脱字等あれば、教えてください。

そして、もしよければ星評価とハート評価をよろしくお願いします!


これから、どんどんモンスターを増やしていこうと思っているので、これからも読んでいってください



追記

モイカのステータスを変更させてもらいました。




















































  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る