閑話 シスコン野郎の生態(と言う名の真冬がふざけたいだけだったり)

シスコン野郎と変態ヤンデレの生態①

 やあ諸君! 元気にシス活してるかい? 俺はしてるぞ! と言いたいところなのだが。最近困っていることがあるのだ。

 それはクラスのマドンナ的存在、竜胆凜花が最近家にしてくるのだ。

 あんな事で惚れられるとは思ってもみなかった。

 目の前で俺のとしている竜胆を見る。ん? 服を剥ぎ取ろうと?


「どっせーーーーーーい!」

「おはようあなた」

「なんで竜胆がいるんだ! 今朝五時だぞ!」

「愛の力は不可能を可能にするのよ」

「確かにな……」


 マイシスターのためならば俺は世界征服できるかもしれない。


「じゃなくて! お前鍵持ってないだろ!」

「ピッキングしたのよ」


 ポケットからピッキングツールを出す竜胆。

 すげぇな竜胆。こんなことができるなんて。(おい、納得するな)

 ていうかどうやって住所知ったんだ?


「結城様。それでは熱い熱い逢瀬を交わしましょう……」


 はぁはぁと熱い息を口から漏らしながら近づいてくる端正な顔。

 思わず応じてしまいそうになるが。


「止めぇぇぇぇぇぇいっっっっっっっっっっ!」


 竜胆を突き飛ばし、馬乗りになる。


「ああっ結城さんから求めてもらうなんてっ! はぁはぁはぁ……」


 目の奥がハートマークになってるけど大丈夫か? これ。めっちゃ息荒いし。


「とりあえず会うのは学校で! 家族に見つかる前に帰れっ!」

「嫌ですよ。結城様。私はあなたの子種を子宮に取り込むまで帰れません」

「ああもうこのド変態がっっっっっっっっっっ!」

「ああ結城様の罵倒……はぁはぁはぁはぁはぁ」

「お兄ちゃんうるさい。朝なの……え?」


 あ”っっっっっっっっっっっっっっっ。マイシスターに見られてしまった。


「優香……違うんだ」

「お兄ちゃん……お幸せに」


 パタン。ドアが虚しく音をたてて閉まった。


「マイシスタァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!」

「あっ。家族には迷惑かけないでくださいね」

「違うんだってぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


 ああ神様。俺はシス活をしたいだけなのに。

 なんでこんなヤンデレに引っ付かれてるんだろう……。


「さあ邪魔が入りましたが……」

「竜胆っ! とりあえずそこに正座っ! 出来ねぇんだったら追い出すぞ!」

「はひっ結城様! 足舐めをご所望ですねっ!」

「違うわっ!」

「ではご奉仕ですか!」


 俺のズボンを脱がそうとする竜胆。それを全力で阻止する。


「止めぇぇぇぇぇぇぇぇいっっっっっっ! それよりお前俺の住所どうやって知った!」

「ストーカしたの。結城様の妻になる。つまり後に私の家となるのだから当然です」


 軽く犯罪じゃねぇかよ。

 どうしよう。この人ヤヴァイ。

 りょっち……タスケテ。


 数日後、満身創痍で学校に行ったらりょっちに言われたよ。


「今朝はお楽しみでしたね」

「してないからッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!」

「あんなに激しく求めてくれたのに……結城様を私で染めないと……はぁはぁはぁはぁはぁ」

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