美人で可愛いSランク冒険者の弟子になった俺、俺のことを大好きで過保護な師匠が俺を好き過ぎてクエストに行かせてくれない!〜俺は早く強くなりたいのに師匠は俺とイチャイチャしたいらしい〜
第48話 アリアさんとの関係が変わり始めた!
第48話 アリアさんとの関係が変わり始めた!
「じゃじゃ〜ん!アディンくん!今日は私の手料理だよ!」
「こ、これをアリアさんが!?一人で作ったんですか!?」
「すごい?すごい!?」
「すごいです!」
「やった〜!」
アリアさんはとても嬉しそうに笑顔になった……俺は数秒間、その笑顔のことを眺めていたが、何故そんなことをしてしまったのかわからず、首を横に振って自分のことを正気に戻し、アリアさんの作ったという手料理と向き合った。
とても美味しそうなお肉にサラダ、それ以外にもフルーツとかがあったりして、この部屋の食卓は、とても色鮮やかに彩られていた。
「もう食べても良いんですか?」
「良いよ!でも────」
アリアさんはフォークでサラダを突くと、それを俺の口元まで持ってきて言った。
「最初の一口は私に食べさせてもらわないとダメ〜」
「じ、自分で食べられますよ!」
「お口開けて!」
「……」
俺は仕方なく、アリアさんに言われた通りに口を開けると、アリアさんは俺にそのサラダを食べさせて、優しく微笑むようにして言った。
「美味しい?」
「……はい」
「良かった」
そう言って笑顔になるアリアさんのことを、またも俺は数秒の間眺めていた……が、俺はまたも首を横に振って、自分のことを正気に戻した。
……な、なんだ?
俺は、自分自身に、今までにない何かが起き始めていることを感じた。
最近、アリアさんと今まで以上に親密になり始めて、距離も近くなって……そのせいだろうか、俺自身にも、何かの変化が起きている。
「アディンくん?どうかした?」
「い、いえ!なんでもないです!」
「そう?じゃあご飯食べちゃおっか!」
「は、はい!」
俺は、この感情の正体がどんなものかはわからなかったが、ひとまずはアリアさんが作ってくれた手料理を全力で美味しく食べた。
「今日もいっぱい食べたね!今の私と同じ年齢になるぐらいの頃には、アディンくんも男の子らしく大きくなってるのかな〜」
「アリアさんと同じ年齢……三年後の十八歳ですか、三年って意外とどうなってるのかわからないですね……俺も十一歳の時、まさか今こうしてアリアさんみたいな尊敬できる師匠を持てているなんて思ってませんでしたから」
「照れちゃうね〜、でも……例え三年経ったとしても、私たちは一緒だよね」
「はい、俺はアリアさんから離れたりしません」
俺がそう言うと、アリアさんは俺のことを優しく抱きしめて言った。
「私もだよアディンくん、三年……ううん、何年経ったって、私はアディンくんからは絶対に離れない」
「アリアさん……」
アリアさんにそう言われた俺は、自然とアリアさんのことを抱きしめ返していた……まだまだ俺はアリアさんには届かないかもしれないけど、いつか、俺がアリアさんのことを守れるぐらいに強く────
「え、え、ええ!?ア、ア、アディンくん!?」
「え?どうしたんですか?」
アリアさんは、何故か顔を赤くしてとても驚いている……というよりも、照れている様子だった。
「ど、どうしたって……ア、アディンくんが私のこと抱きしめてくれるなんて、初めてじゃない?どうしたの?」
「え?」
そういえばそうだ……今まで俺は、アリアさんに抱きしめられたことは何度もあったが、俺が今のようにアリアさんのことを抱きしめたことは今までになかった。
それなのに、俺は今、自然とアリアさんのことを抱きしめていた。
「どうしたんでしょうか、俺……すみません、いきなり」
俺は一度落ち着いて頭の整理をするために、アリアさんのことを抱きしめるのをやめようとしたが────アリアさんは、俺のことを抱きしめる力を強めて言った。
「このままで良いよ!アディンくん……お願い、このままが良いの」
「……わかりました」
そして、俺とアリアさんは、しばらくの間互いのことを抱きしめ合った……俺とアリアさんの関係が少しずつ変わってきていることを、俺は直接肌で感じた。
……そのことに、俺は不思議と心地良さを感じていた。
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