美人で可愛いSランク冒険者の弟子になった俺、俺のことを大好きで過保護な師匠が俺を好き過ぎてクエストに行かせてくれない!〜俺は早く強くなりたいのに師匠は俺とイチャイチャしたいらしい〜
第35話 初めてのセーフティオーシャンに行こう!
第35話 初めてのセーフティオーシャンに行こう!
その翌日、俺とアリアさんに、シュテリドネさんとエテネーラさんの四人で、一応今回の目的である強力な魔力反応の原因を突き止めるということに成功したため、約束通りセーフティーオーシャンというモンスターが一切出ないという海で遊ぶためにその海に向かっている。
「アディンくんと海〜!楽しみ〜!」
「楽しそうですね、アリアさん」
「それはね〜!アディンくん海で遊んだことある〜?」
「ないです」
「だよね〜!え〜?じゃあ水着着たことはあるの〜?」
「ないです」
「だよね〜!アディンくんの水着姿は、私が一番最初に見て、たくさん褒めてあげるからね〜!」
「水着って、男性は水に適応した水の中で動きやすい短いレギンスみたいなの着るだけですよね?褒めるところとかあるんですか?」
「もう〜!アディンくんは全然わかってないね〜!はぁ、アディンくんとのオーシャンライフ……想像するだけで楽しい〜!」
アリアさんが楽しそうで何よりだったが、エテネーラさんに関して少し気になったことがあったため、本人に直接聞いてみることにした。
「エテネーラさん、二本の角と黒い羽はどうしたんですか?」
「ん?あぁ、シュテリドネがうるさいから、体に引っ込めたの」
「当然だ、サキュバスが街に居るとなったらパニックになる」
「はいはい、もう聞いたってば、だから昨日だってご飯食べに行った時は周りから私がサキュバスだってわからないように魔法で他の人には角と羽が見えないようにしてあげたんだから」
「そうだったんですね……でも、どうして昨日は角とか羽を引っ込めずにわざわざ魔法で見えないようにしてたんですか?それなら今みたいに引っ込めてた方が魔力も使わなくて良かったと思ったんですけど」
「角と羽出してないと咄嗟に誰かに攻撃された時とかは対応が遅くなっちゃうからね……そう、誰かに」
そう言って、エテネーラさんはアリアさんの方を見た。
見られたアリアさんは、怒った様子で言う。
「何、私!?仮にもアディンくんの話を聞くっていう時だったんだから、食事中に攻撃なんてするわけないでしょ!?」
「どうだか、もしあの時私が『アディンのこと誘惑しちゃおっかな〜』とか言ってたらどうしてた?」
「燃やしてた」
「ほら」
「それはそんなこというエテネーラが悪いんでしょ!」
そんな会話を交えながらも、俺たちは四人でセーフティーオーシャンに向かい……到着すると、俺はその景色に感動を覚えた。
「海って初めて見ましたけど、すごいですね……!水色の水が、あんなに遠くまで!」
「うん、すごいね!……海に感動してるアディンくん可愛い〜」
アリアさんは俺に共感してくれたあと、何かを言っていたような気がするがきっとアリアさんもこの海に感動しているんだろう……そういえば。
「アリアさんは、今まで海見たことあったんですか?」
「あるよ……でも、モンスター倒しに行くためだけで、セーフティーオーシャンに来たのは初めて……でも、今は初めて海を見たみたいに楽しいよ────それはセーフティーオーシャンだからじゃなくて、アディンくんと一緒に初めて海に来られたからだけどね」
そう言って、アリアさんは優しく微笑んだ。
そして、その隣でエテネーラさんが感嘆の言葉を出していた。
「海……人の住んでる場所って、こんなところがあったんだ」
俺たちは四人で海の景色を楽しむと、早速近くにあった防具店に向かった……どうして防具店に向かったのかといえば、どうやらここは海近くということもあって、水着も売ってくれているらしいからということだ。
俺はどれが良いとかどれが良くないとかわからなかったので、とりあえず俺のサイズに合いそうなものを購入して、三人のことを待った。
シュテリドネさんも俺に続いてすぐに水着を購入していたが、アリアさんとエテネーラさんは────
「アディンくんは落ち着いた感じの方が好きかな、でも一応男の子だってことを考慮したら、ちょっとぐらい露出も……」
「魔法で誘惑したらバレるけど、私の体を見せつけてアディンが私に目を奪われるならそれはバレるも何もないから、できるだけ私の体をアピールできるような……」
そんなに悩むことがあるのかと思うほどに何かをぶつぶつと呟きながら考えていて、数十分経ってようやく二人は水着を購入して、今から水着に着替えることになった。
……俺に遊んでる暇なんてないことはわかってるけど、今は修行のことを忘れて、アリアさんたちとの海を全力で楽しむことにした。
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