第24話
自分には理解のできないことをやってのける人は世に存在する、ということを学んだ。
自分たちよりも一回りも二回りも、或いはそれ以上の熊を中に浮かせてみせるばかりかそのまま手も触れず運び出した。
「なんだいこりゃ!?どうなってんだい……」
さすがに仰天した。
「説明するとぐちゃぐちゃするから、できないの。でも多分ツネなら練習したらできる」
※多分できない
「しかし、改めて私たちとはどこか違うんだね」
「…違うの?同じじゃないの?」
何が違うの?と言わんばかりのキョトン。
「違うさ、私たちはね1発で熊を屠ることも出来ないし手も使わずにものを運ぶことも出来ない、生命を還すことも出来やしないんだよ。もちろん死んだ人間になることも、それを生き返らすことも、ね」
まさに奇跡と、或いは魔法と言わざるを得ないほどに理解し難いことをやってのけるミラはきっと人から見たら異形で異常で異物のようなもの。
ある人から見たら神々しくて、けれどある人から見たら悪魔のようで。
信仰の対象で排除の対象で、もっと気味の悪いものだろう。
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