第17話

今まで暮らしていたところを後に新たな拠点を探す。

「どっち行こうか」

ルイは迷った顔で問う

「これで決めるのがいいんじゃないかい?」

ツネが取りだしたのはただの木の棒、取り出した、と言うより落ちてたのを拾った、だけど。

「ほれ、投げるよ。せーの「ウォリやぁ!」」

とんでもない音圧、耳が消し飛ぶかと思った、まあどちらかと言えば鼓膜。

ちゅどーん

安っぽい音だが迫力は満点、地面に突き刺さった。

そのちからで投げられるツネが凄いのか、その力を受けてなお砕け散らなかった木の棒が凄いのか、はたまた地面が弱すぎるのか、真意はさておき。

「う、上…空飛べないよ?わたしたち」

ルナはちょっと残念そうに言う

「ちょっと高いところにすればいいのかなそれなら住めるよね!」

前向きなカナ

妹と姉で若干違うのだろうか、ネガティブよりなのに対してポジティブというかよく考えるタイプというか

「ミアわかんない!」

アホ丸出しみたいに言うが仕方ないよね、歳が歳だもの。

「僕は、気になるけれど高いところ」

興味はあるがあくまで落ち着いているように見えるタカ。

「上に地面、作ればいいの?それとも浮くことが出来ればいいの?」

言うことのレベルが違いすぎる、ミラ。

「いやいや、なんで突き刺すの?普通に投げて?」

「ウルセェゾ、ルイ…」

「カタコトで暴言を…子供の前だから抑えて抑えて」

なだめつつルイが棒を投げる。

今の立ち位置から真正面に倒れた。

「じゃあこっちだね、みんな行くよ」

そうしてあまりにも運任せに道を定めて歩き出す。

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