第15話
棒を擦り続けることはや5分、それでも着火はできません。
「辛い…」
辛かったのでミラは自分の指パッチンで火をつけましたとさ。[完]
「思ったより長くかかったね、お疲れ様」
労いの言葉を貰ったが、しかしてその顔には「まだまだだね」という言葉が張り付いていた。
「そういえば、名前…」
「名前…?ああ、私のかい?」
「そう、あの4人は知ってる、けどあなた達は知らない」
「私はね、ツネっていうんだよ、あの人はルイっていうんだ、まあ好きに呼んどくれよ、母さんと呼んでくれても構わないからね!」
不思議、太陽のように暖かい。
人が太陽であるはずはなく、けれど心に染みる優しさと暖かさを感じた。初めての感覚。
人の冷たさ残忍さの後は尚更よく沁みる。
「わかった、じゃあおかあさんっていう」
「本当かい?嬉しいねえ」
嬉しそうだ、しみじみと喜びをかみ締めている、けれどどこかに寂しさも感じた。
「もし嫌じゃなければあの人のこともおとうさんって呼んでみてくれるかい?」
「うん、わかった、そうする」
物理的なものでは無いなにかが近づいた、それが何かはよく分からない、けれど悪いものでは無いと教えてくれた。
父親ルイ 俺
母親ツネ あたし
双子の姉カナ ワタシ
双子の妹ルナ わたし
長男坊タカ ぼく
次女ミア ミア
概念ミラ 私
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