第3話怪談蒐集 第一高校新聞部 その3 「空いたページ」


 早速、私は新藤君のもってきた『さまよう百葉箱』をメインに文章を考えながらワードで割付を始めた。

 あれ、この欄の記事も私の担当だっけ。

 新藤君が声をかけて来た時にこの話を纏めてね、と言おうと見回して副部長担当の筈と私がやり始めていた。

 あれ、私はいつから副部長だっけ。

 ワードの担当割付が一番奥に開いていてふとそれをクリックして手前にする。

 部長の名前、副部長と続いているが、副部長欄は部員が沢山いた頃の名残で2名だが、手前のページが空いていて、私は二番目の欄に載っていた。

 ここ最近は部員の殆どが名義貸しの幽霊部員なので一番目のページしか使って無かったはずだ。

 その空白の副部長の欄に校正担当の文字だけが残っていた。

 私の欄は割付で埋まっている。

 私は校正担当の空白に何かを思い出しそうになったが、私は首を振りながら私のページをそこに切り貼りして元のページを削除した。

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