10 あの目が、ずっと



「ねえ、おかあさん」

  




 すがりつくように、夢の中の揺蕩たゆたう。


 あるいは、現実から逃げるように。


 





「おとうさんって、どんなひと?」


 ナギサの質問に、クウナは少し困ったように眉根を寄せて「ん~……」と唸ってから、


「……すごく、立派な人よ。私の次くらいに強かったかな」


「ええ!? じゃあ、すごいつよいね!」

 

 ――――おかあさんは、たぶん、世界で一番強い。

  

 実際のところは知らないが、『ナギサの知る世界』においてそれは真実であったし、クウナ・ハバキリよりも強い人間は見たことがなかった。


 ――――おかあさんは、秘密が多い。

 けれどそれは、自分を守るためのものだと、ナギサはわかっていた。


 知っていたのだ。

 父親が、おそらく、『ハバキリ家』の者に殺されている。

 そして、おかあさんも、ナギサを守るために、家を追放されたのだろう。


 ナギサは、『忌み子』なのだと。

 生まれてきては、いけなかったのだと。

 

 どれだけクウナが隠そうとしても、大人の態度に、子供は敏感だ。

 そういう会話を聞いてしまうこともある。

 初めて行った町で、大人が子供に、『あの子と話してはいけない』と怒っているところを見てしまうこともある。




 『空紋くうもん』は、凶兆なのだという。


 空紋――――西方ノインディクサではそれを、《ブランク》と呼ぶ。



 

 それでも、クウナは諦めなかった。

 

 マガハラにおける『空紋』差別は、地域差が大きい。

 妖術――――西方における『魔術』を重視する場所もあれば、剣術さえできればいいという場所もある。

 『神器』という、絶対の基準が存在しないこともあるだろう。



 そして、いずれにせよ、クウナの強さの前には、誰も文句は言えない。


 クウナは、ナギサの師でもある。

 クウナもまた、ナギサと同じように、属性を持たないが、それでも戦う方法を編み出していた。




「…………ごめんね、ナギサ……。つらい思いばかりさせて、ごめんね。お父さん、いなくて、ごめんね……」


 時々、クウナは弱気になる。



 おかあさんは、強いけど、


 ――――――おかあさんは、ずっと強いわけじゃない。




「…………、ううん……、へいきだよ……」






 □




 ほんとうに、へいきだ。


 おかあさんに、『きやすめ』だっておもってほしくない。


 つよがりなんかじゃ、ない。


 ちゃんと、そう、おもってる。


 おとうさん、いなくても、

 がっこう、いけなくても、

 ともだち、いなくても、


 しらないひとにきらわれても、


 『はばきり家』の『おって』に、

 なんどもころされそうになっても、

 

 ぜんぜん、つらくない。

 おかあさんが、いるから。


 ――――――どうすれば、つたわるの?


 かんたん。

 つよく、なればいい。



 けんは、たのしかった。

 

 けんは、おかあさんがくれたもの。


 けんは、おはなし。


 けんは、つながるもの。

 

 けんは、つたえるもの。





 ――――――――――けんは、いのちを、おわらせるもの。



 □




 剣の危険。

 剣の、二面性。

 生と死。

 殺人剣。活人剣。


 ナギサの人生は常に、剣と共にある。




 □


 ことばがうまくないわたしでも、つよくなれば、

 それはことばよりも、つよく、つたわる。

 

 こんなにおかあさんがだいすきだから、つよくなれたんだよ、って。


 けんを、かさねれば、おはなしできる。


 だから。



 □



「……お母さん……」

 


 目覚めると、まだ少し見慣れない天井がある。

 見慣れること。

 旅ばかりのナギサには、天井を見慣れていくことすら、新鮮で嬉しいことだった。


 ここに来てから、楽しいことばかりだった。

 だから、最近見ていなかったのだろうか。

 お母さんと、旅をしていた頃のこと。

 お母さんの、夢を。


(…………わたしは、負けちゃいけなかった……)


 クウナ・ハバキリの娘であること。

 お母さんの娘であるという、誇り。

 それは、ナギサの心の拠り所だった。


 それに……。

 

 それと同じくらい、新しくできた、大切なこと。


(負けちゃ、いけなかった…………、ファシルさんのために)


 負けたら、なにもない。

 剣があるから、『おめこぼし』で、やっと、少しだけ、生きててよかったのに。


 剣がなきゃ、もう、少しも生きてちゃダメだ。




 ――――死ぬか。


 いや、ダメだ。


 お腹を斬ると、たくさん血がでて、迷惑がかかる。

 掃除も大変だ。

 血はなかなか落ちない。

 死体は、重い。


 どんな軽い命も。

 わたしの命ですら。

 死んだ肉は、硬くて、重い。

 

 死んだら、遺体は、お母さんのところに送って欲しいけど……、そんなことファシルさんにさせたくない。めんどくさいよね、片付けとか、手続きとか、送料とか。お母さんも、『やっぱり学校なんて行かせなきゃよかった』って後悔しちゃうし……。ああ、ダメだ、すごく暗くなってる。思考がめちゃくちゃ。



 ――――それに、まだ終わってない。


 

 次はやれる。

 次は勝てる。


 

 ………………本当に、そうだろうか?


 他人の視線に怯えるような、臆病者が?

 本当に、ファシルの役に立てるのだろうか。


「………………、わかんないよ……」


 

 お母さんに心配をかけないために。

 ファシルさんの役に立つために。


 強くないといけないのに。


 知らなかった。

 自分がこんなにも、弱いなんて。



 この目は――――、


 あの時。

 観衆の敵意、見下し、嫌悪、疑念…………、 あらゆる苦手な感情が、世界を満たしていた。


 この目は、見たくないものを――――、よく捉える。



 □


 ファシルリル・ヴァナルガンドは、ずっとルミリフィア・アウルゲルミルから、逃げていた。

 その証拠に、ナギサと出会うまで、ファシルは、どこかでルミリフィアに立ち向かう決意ができていなかった。


 ナギサがいなくても、ルミリフィアに立ち向かっていたか?

 できると、思い込んでいた。


 きっと、表面上は、自分でもやりきったと、これ以上やれることなんてないと言い聞かせながら、順当に敗北して、ルミリフィアの支配下に置かれていたのだろう。


  ――――ヴィングトール家のメルサのことが、自分と重なる。

 

  結局、誰もルミリフィアには勝てないのか。

  最初から、無駄なことをしていたのだろうか。

 

  敗北が決まりきった戦いに、ナギサを巻き込んで、彼女の未来を潰した。

 

  もっと早く、逃げることを選んでいたら。

  ナギサと一緒に笑えていただろうか。

 

  どうして、こうなったのだろう。


  ファシルは、過去に思いを馳せる。


  まだ、《勇者》ではない、世界なんて背負ってない。

  青く、自由な日々を。



 □




 ルミリフィアと出会った時、彼女はファシルの母親――――ウルズヴィアの後ろに隠れていた。

 最初に出会った時は、なんだこの弱そうなやつは? と思った。


 気に入らなかった。

 まるで、いきなり妹ができて、母親が取られたような、小さな不満が積もっていく。


「こいつ、これから鍛える」


「……なんで? 誰?」

「アウルゲルミル家の子なんだが……、神器の継承権はない。ま、家に置いといてもしょうがないから、鍛えてくれ、ってわけだ」

「…………それ、母さんがする必要ある?」

「――――ある」


 そう言って、ウルズヴィアとファシルは、ルミリフィアをおいて少し離れたところで会話を始める。


 

「あいつ……、アウルゲルミルのやつらに虐待……、いじめられてんだ」

「…………え……? なにそれ……、家族でしょう?」

「だからだよ。あそこの家じゃ、継承順位がそのまま偉さだ。継承権がないなんて論外。人間扱いされない」

「……ゆるせない……」

「だろ? だから、あいつ鍛えて、もうアウルゲルミルのクソどもがいじめられないようにしてやろうって話。いいだろ?」

「いいね。さすが母さん」


 ファシルは昔から、母親のめちゃくちゃなところに振り回されるのにはうんざりしていた。

 

 でも、母親はいつだって、誰かを助けることを躊躇わないところにも、助けるだけの力があることも、心から尊敬していた。

 

 □


「いい? 幸運なことに、私とあなたの属性は似てるから、ある程度は私のやり方を教えられるわ。まず、大事なのはイメージなの。ちゃんと完成系を思い浮かべること」


 人差し指の先に、瞬時に美しい氷の結晶を作り上げながら、ファシルは言う。


「…………、え、えっと……」


 戸惑うルミリフィア。


「ああ、別に空中に展開しなくてもいいし、複雑な形でなくてもいいよ。まずは、地面から直方体を出せるようにしようか」

「…………え? 地面、えっと……」

 

 ルミリフィアが、地面に手をかざす。

 土が盛り上がるが、ぐしゃっと崩れてしまい、形を成さない。


「……。私が悪かった。まず、イメージを掴むところからやってみよう」


 その日は魔術の訓練をやめて、粘土細工をすることにした。

 

 ルミリフィアは、ファシルより粘土は上手で、オオカミの像を作ってくれた。

 

 □



「……はぁッ!」


「……っ、とぉ!」


 勢いよく切りかかっていくルミリフィア。

 同時に、ファシルの足下から、土で出来た棘が伸びている。


 自身の動きと並行しての術式発動。

 最初は、まともに土を形作ることもできないところから、器用になった。


「――――だが、まだ甘いな!」


 ファシルは、左足で、後方の土棘を踏みつける。

 同時、足裏に張っていた氷が土棘を防ぎ、へし折り、さらにそこから氷が地面に広がる。

 強固な氷によって地面を塞がれる。これでルミリフィアは土棘を出せなくなった。


「残念、これで詰みだ」

 

 純粋な剣で、ルミリフィアはまだファシルに届かない。


「…………うぅ。ずるいよ……! るーちゃん……、なんで詠唱もない、簡易起動の術式であんな威力出せるの…………」

「魔力を広げる速度をあげるだけだよ。フィアだって、魔力量は私と変わらないんだから、あとは練習すればできるよ」


 フィア。

 るーちゃん。

 ずいぶん、仲良くなったと思う。


「……でたでた。……るーちゃん、すぐ『簡単だよ』って、むりなこというんだもん、ひどいよ……」

「フィアこそ、すぐすねるなよぅ……、練習つきあうからさ」

「ふふ。絶対だよ」

「私が約束を破ったことは……たまにしかないだろ?」

「……うん…………、お絵かきの約束を破った時は、徹夜で魔術書を読んでて寝過ごして、一緒に買い物に行こうって言ったときは、ウルさんとの稽古でボロボロになっちゃってて……」

「……、フィア、私が約束破った時のこと全部覚えてるのか……?」

「るーちゃんとの大事な思い出だもん」

「……、」


 自分の失態を、『思い出』にカウントされるのは、少し怖い。


 ルミリフィアは、本当に元気になった。

 よく笑うようになった。


 最初に出会ったときに感じたことが嘘のようだ。

 というか、彼女を『邪魔』だと思っていた最初の自分はひどい……。

 ファシルは反省した。


 今では本当に、ルミリフィアがかわいくてしょうがない。

 

 ルミリフィアは、ファシルやウルズヴィアの教えたことをどんどん吸収して、強くなる。

 アウルゲルミルでの指導方法が悪かったのだろう。

 彼女に『継承権』を与えていないのは、節穴としか思えない。



 本当に、彼女が妹だったらよかったのに、と思う。

 いいや、生まれなんて関係ない。

 



 アウルゲルミル家のことなんて、知らない。


 ルミリフィアを苦しめるものなんて、知らない。



 そんなの、知らない。


 

 □


 

 ――――きっと、母さんが倒れた時から、歯車は狂い始めていた。


 母さんが、魔王に負けた。


 敗北はしたが、生きて入る。


 でも、母さんは……、ウルヴィア・ヴァナルガンドは、もう目を覚まさない。


 神器を使いすぎたせいで、意識が戻らない。

 こういう症例は過去にもあったらしく、目覚めたというケースもあるそうだ。

 だから、いつか目覚める。


 …………いつか?


 母さんがいない世界はつらかった。


 そこに、さらなる事実が、私を襲う。




 □




 ――――ヴァナルガンド家は、1000年前、魔族側についていた。

 

 母さんが残した手紙には、母さんが一人で引き受けるつもりだった事実が、いくつも書き連ねてあった。


 なぜ、母さんが鍛冶師を目指したか。

 ヴァナルガンドは、『神器』を造った一族だからだ。

 そこにつきまとう責任に、ヴァナルガンドの始祖は気づいていた。


 神器同士の争い。

 いずれ起こる、人類の危機。


 秘密裏にそれを防ぐために、一族は動いていた。

 それは母さんも同じだ。

 

 母さんは、私に役目を引き継がせたくなかったみたいだけど。

 そんなのはおかしい。


 もっと早く話してくれたら。

 私が、母さんの分まで、強くなれていたら。


 こんなことには、なっていないかもしれないのに。


 

 …………もう、誰も失いたくない。



 □




 私は、いくつかの事実をぼかしたまま、ルミリフィアに真実を話した。



 

 神器による、世界の危機。

 人間同士の争い。


 神器信仰を司るアウルゲルミル家の人間であるルミリフィアに、反女神の思想を吹き込むのはおかしなことだけど……。


 でも、フィアはずっと、アウルゲルミルの家に苦しめられていた。


「…………私たちで、必ずウルさんの夢、叶えよう」


 フィアは、確かにそう言ってくれた。


 フィアはいつも言う。


『私の、本当のお母さんは、ウルさんだよ』って。

『私の、本当の家族は、るーちゃんとウルさんだよ』って。


 私も、そうだったら嬉しい。


 フィアは私の妹だ。

 私たちは、家族なんだ。


 私たちは、神器にも、魔王にも負けないんだ。



 ――――その日、私達は、二人で夜空を眺めていた。



「…………、あ、流れ星」

 フィアが言う。


「星がどうかしたか?」

「……お願い、しようかなって」


 フィアはそういうことが好きだった。

 おまじないとか、占いとか、伝説とか、そういうのが。

  


「…………」


 私は、星には、願わなかった。








 □





 魔王との戦い。

 私とルミリフィアは、死闘の果てに、魔王に勝利した。


 他の五人の神器使いたちも、本当によく頑張ってくれた。

 彼女たちが、魔王直属の精鋭を抑えていてくれたからこそ、私とルミリフィアが、魔王に集中することができた。



 戦いは終わった。

 これから、神器使い達の争いを防ぐ、という魔王を越える可能性のある難題が控えてはいるが、それでも、ルミリフィアと一緒だ。

 大丈夫。必ずやり遂げられる。

 

 

 ――――でも。


 倒したと思っていた魔王が、最後の力を振り絞り、ルミリフィアに攻撃を仕掛けた。


 私は咄嗟に、自分の体を盾に、攻撃を防ぎ、返す刀で、今度こそ魔王を倒した。



 そして、私は、それを見た。


 

 私の体が再生していく、『吸血鬼』の能力を目にして、驚愕しているルミリフィアを。



「…………、るーちゃん、なに、それ……?」


 私の血を被って、顔を赤く染めた彼女が、言う。


 べっとりとついた頬についた血をぬぐって、赤く染まった手を、フィアは眺めていた。


「……これ、は……。隠していて、すまない……、私は、吸血鬼なんだ……。魔王と同じ……。だけど、私は、人類のために」



 ――――――瞬間、

 

 


「……ォオッ、えェッ、ぐぇ………………」


 ルミリフィアの吐瀉物を、鮮血が、混ざった。


 ばしゃ。

 ぬちゃり。

 

 ルミリフィアは、自身の吐き出したものと、血を、かき混ぜるように、両手で覆った。


「……こ、れは……違う……っ、違うの……。るーちゃん……。たすけてくれて……、ありがとう……」


 そう。

 私は、魔王の攻撃から、ルミリフィアをかばった。

 彼女を助けた。


 世界を救った。






 ルミリフィアは、世界を救った相棒のことを、汚物を見るような目で見ていた。












 □


 


 最初から、間違っていたのだろう。


 ルミリフィアとなら、一緒に世界を救える。

 そんなはずなかった。


 彼女は、1000年前から、魔族狩りの一族で。

 アウルゲルミル家だけど、彼女だけは違うと、そう思っていた。


 そんなはずないのに。

 わかりあえるはずなんて、最初からなかったのに。


 気づかずに、私は一方的に、ルミリフィアに信頼を押しつけた。



 


 私は、誰も信じられなくなった。


 私は、もう誰にも、吸血鬼であることを打ち明けられないと思った。


 吸血鬼でないと、母さんの夢は守れない。

 吸血鬼でないと、世界は守れない。

 

 でも、吸血鬼であることが、怖くて仕方がない。



 でも、それでいい。



 これは、母さんから受け継いだ力。

 ヴァナルガンド家の持つ、大切な役割。


 おかしな話だが、神噐を造ったという、人類で最初の鍛冶師は、吸血鬼だったらしい。


 悠久を生きる吸血鬼だからこそ、研鑽し続けた技術で、神噐を創れた。




 

 だから、私はその神噐を造った始祖を越えるために、吸血鬼にならないといけなかった。

 ヴァナルガンドの吸血鬼は、始祖の記憶を継承する。

 すぐに技術のすべてを受け継げるわけではないが、吸血鬼にならなければ、絶対に始祖には追いつけない。


 すべて、絶対に、必要なことだった。



 

 簡単な話だ。

 よくある話だ。


 お互いに、自身のやるべきことを貫けば、一緒にはいられない。

 

 そんな簡単なこともわからない、子供だった。





 あの日が、ずっと忘れられない。

 あの目が、ずっと忘れられない。

 

 鮮血と、鉄の味と、吐瀉の酸味と、軽蔑の目が。





 □







 ――――――――――「………………うそつき」


 ずっと反芻してる、彼女の言葉。



 

 

「…………うるさい。……うるさいんだよ、わからずや」





 あの日から、何度も繰り返し続けている。




 どうすればよかったのだろう。


 出会わなければ、よかったのだろうか。





 


 答えは、見えない。



 

 私はずっと、あの日から。





 あの目に、怯え続けている。


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