第3話 身曾岐神社

 三分一湧水を出て、ほど近くの身曾岐みそぎ神社へ向かう。

 当社は南八ヶ岳連峰の南裾野、北社市に存する神社であり、教派神道の禊教によって1985年に創建された新しい神社だ。現在は宗教法人『かむながらのみち』が所有している。


 新しいとはいえ、新興宗教のようないかがわしさは全くない。

 境内は白砂利が敷き詰められて掃き清められており、清浄な印象を受ける。アマテラスを祭った本殿は唯一神明造であり、これは伊勢神宮と同じ作り。また、「神は火水(カミ)なり」という思想をもとに、火祥殿と水祥殿という社が併設してある。前社はアマテラスたる太陽を収束して火を起こして祭り、後社は自噴する八ヶ岳湧水の井戸を祭っていた。


 他に特徴的な建物として、能楽殿がある。木造檜皮葺入母屋造で総木曽ヒノキ仕様の立派なもので、舞台前には池があり、観者は池の写し身も含めて鑑賞するという趣向のようだ。

この舞台では「夏色」「雨のち晴レルヤ」等の楽曲で知られる音楽ユニットの『ゆず』が度々ライブを行っているらしい。

 宗教法人かむながらのみちの教主はゆずの北川悠仁氏の母という繋がりがあるとのこと。確かに北川氏は愛国的な発言をしたり詩を書いたりしていたので、なるほどと腑に落ちた。

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