第51話 しばし休憩・裏宇宙

僕らは戦闘の疲れとこれからの大きな仕事、この裏宇宙に太陽を造るための英気を養うためにしばしパーティータイムを楽しむ。

ケルが僕に「バル、ラコーニのエネルギーはどうだったかな。」

「かなりのパワーを感じたが大丈夫。僕は宇宙嵐モンズの次期宇宙嵐モンズ星の王。弟に負けはしませんよ。」

「それは頼もしいな。」ゼリさんがビール片手に「そうだね。バルは強い。」

ケルが「まあ、今は戦闘のことはいい。バル、飲め飲め。」

「ケル、僕はまだ未成年です。16才で酒は無理です。」

「そうか、残念だな。バムはアン達とグイグイ飲んでるぞ。」

「えっー!」

ゼリさんが酔ったケル、ケブンを連れて行く。

僕のテーブルにギルとクレア、ポップが来た。

クレアが「どう?巨大太陽の製造方法分かった?オペ・医学系専門だけど私も手伝うわよ。」

「ありがとうクレア。」

ポップが「バルがなんとかなるって口にした時は、おおよそ、プランは完了している時だ。」

ギルがチラリ。「そうだな。学生の時からバルはずるい。」

クレアが「そうだった。悔しいけどバルは戦闘実技も筆記のテストもよかったよね。」

ギルが「そうだ、ずるいぞバル。」コツンと僕の頭にグーをして僕に抱き着く。学生の時のようにじゃれ合う。懐かしい感覚だ。

ジルが「ブーン」と羽根を鳴らしながら僕の周りをグルグル飛び回る。

「ジル、うるさいぞ。止まれ。」ジルは僕のテーブルの目の前に止まった。

ギル達は料理を取りに移動した。

「ジル、何か?」

「いや、特にない。」

「そうか。心配したのか?大丈夫だ。こちらの裏宇宙に太陽を僕は造る。心配はするな。そこにいる、エルダも大丈夫だ。僕に任せろ。」

エルダはいつの間にかウサギの姿に変身していた。

エルダが「バル、太陽のプランを教えてくれないか。この世界にある小さな太陽を核を抜き取りコピーして太陽生産?そのためにの協力は惜しまない。この世界が明るく照らされるのであれば。僕はいくらでも手伝うよ。」

「エルダ、ありがとう。確かに君が言うように太陽の中の核を抜き取り核分裂させてコピーしていけば、最終的に大きな太陽が出来上がる。しかし、それには莫大な人力とリスク、時間が必要だ。僕のプランはシンプルかつ簡単だ。表の太陽をこちら側の裏宇宙と共有する形だ。」

ジルが「共有?バル、また変なこと言い出したな。」

「別に変じゃないぞ。合理的だといってくれ。新しく太陽を造るよりは簡単で確実だ。」

エルダが「バル、具体的にはどうするんだ。」

「そうだな。表宇宙と裏宇宙の真ん中に太陽をおく。そして一本のラインを引く。このラインは時空ラインだ。このラインは左右別次元の干渉をしないように単純にプラスとマイナスの電磁波をラインに通す。構造はいたってシンプルだ。」

エルダが「バル、太陽を共有なんてラコーニにが認めるとは思えない。どうするつもりだ。」

「認めさせるし、そうしたいとラコーニは我々にお願いせざるを得ない状態となる。」

ジルが「バル、分かりやすく説明してくれ。」

「真ん中に太陽。太陽のエネルギーは永久出来ではない。ただし左右のプラスマイナスの反発エネルギーで電気、電磁波が発生する。そのエネルギーは太陽に吸収され太陽のエネルギーとなる。相反発のエネルギーは両隣にいるからこそ生まれる。

何も足さず、何も手を加えずともエネルギーはうまれる。この状態がベストだ。賢い僕の弟ラコーニはこの都合の良い条件を見過ごす訳がない。」

ジルが「いいアイデアだ。バル、成長したな。」

「ありがとう。素直にその言葉、頂くよ。」

この後僕はラコーニと交渉しようと思う。ジルが「いいんじゃない?」

エルダも「いいと思うよ。ラコーニにもこのアイデアにのると思うよ。」

「そうだといいが。このパーティーの後に時空トラベルで表宇宙のラコーニに会いに行こうと思うが。」

ジルが「善は急げ」

「そうだな。」



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