第49話 ブラックホールの中で太陽を
ラコーニは表宇宙へ移動した。「さて、こうしていても始まらない地球がこちら側の世界にある。まずはベルシアにもどる。みんな、いいか。」
クレアが「いいに決まってる。それに戦闘でカラダが疲れているし。休みたい。」
「そうだな。」
ケルが「バル、もうジル殿はいない。もう一人のジル、エルダもいない。
今、名乗りをあげろ。バル、お前が支配者になれ。」
ケブン、ゼリさん大人たちが僕を推す。
それにギルも「バル、お前は強いんだろう。とにかくこの世界で、立ちなおそう、協力はおしまない。ゼロからの始まりだ。」
ポップも「そうだな、ゼロからの始まりだ。」
ミリが「なんだか楽しい響きよね。ゼロからのスタート。」
アビビも「負けた今、変な気分だ。負けた気がしない。ゼロ。いい響きだ。カラダがウキウキする。
「だな。」ケブンも「私もウキウキ、やってやろう、という気で満々だ。」
ゼリさんが「みんな、戦闘疲れで変なアドレナリンがでてるんじゃない?」
僕はこの妙な連帯感を楽しんでいた。本気出しますか。
僕はみんなの脳内に侵入、「これから僕はこのブラックホールダーク部隊の裏宇宙の支配者となる。みんな、僕に、バルについてきてくれるか?」
「おーう!ついてくよ。」
「バル、頼むよ。僕らの運命任せた。」
「おい、重いぞ。しかし、僕のできることは精一杯やってやる。不思議だ。カラダが瀕死の疲労なのにウキウキしてる。僕らの未来は明るい。まずは地球、ベルシアを目指す。今後の計画を立てなおさなくてはいけない。しかし、その前に、ここにいる、エルダの戦士たちよ。聞いてくれ。僕は君たちも僕らの仲間になってほしい。僕らの戦士になってほしい。ともに、打倒ラコーニ。どうだ仲間にならないか。」
1人のエルダの戦士が「おーう!」声をあげた。続いて声がつながり続ける。
「よーし。打倒ラコーニ。ケル、仲間、戦士を連れて先にベルシアに帰還してくれ。僕は地球人、ワカ達3人を連れもどす。遅れるが頼む。」
ケルが「承知。」ケル達は帰還した。僕とギルはエルダの戦士の案内でワカ達3人のところへ。数秒も飛行せずにその場に到着。
「ここは?」
ギルが「地球でいう遊園地?」
「バルー!」ワカが僕を呼ぶ。「おーい。」手を振り、タクがカートに乗ってハルトと遊んでいる。
僕は彼らのもとに飛んだ。「大丈夫だったか?」
ワカが「連れさらわれた時はびっくりしたけど、この遊園地で待ってて、必ずバルが来るからって、ジルに似たおじさん、エルダが言ったの。」
ハルトが「この遊園地、本格的な乗り物がたくさんあって、はまってたよ。」
タクが「それに食べものもフリーで選び放題。最高だよ。」
「よかった。三人とも無事で。」
「ところで、バルたちは大丈夫?ジルは?エルダは?」
「ラコーニ、僕の弟に攻撃されて、2人は消滅。それに表宇宙をとられてしまった。」
「表宇宙?何それ?」
「僕たちがいた、地球があった宇宙のこと。ここはエルダの世界、ブラックホールダーク部隊の裏宇宙だ。僕らは勢力を整えて表宇宙を、ラコーニを攻撃する。」
ワカが「バルたちも大変だったね。知らなくてごめんなさい。私達は遊んでばっかり。」
「いいだよ。3人が無事でよかった。詳しいことはベルシアに着いてから話すよ。」
タクが「こっちの次元に地球はないけど、ベルシア?」
「そうだ。地球に月にケル星は移転させたんだ。ラコーニとの条件で。ただこのブラックホールダーク部隊のこの次元には、太陽が無い。そこが僕らがもといた表宇宙とこちらの裏宇宙の決定的な違いだ。」
「太陽?太陽ならあるわよ。」ワカが言う。「この遊園地の中にほら、見て小さい太陽がいっぱい。」
「ほんとだ。太陽だ。」
「そういえば、エルダがもし、バルがここに来たらこの太陽のことを教えてやってくれっていってたけど。」
エルダ、この太陽があれば反撃できる。エルダはこうなることを見越していたのか?エルダは、やはりもう一人のジルか。
「よし、みんながまっている。ベルシアに戻るぞ。」僕らは飛びたった。
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