第48話 ゼロ世代 宇宙の支配ラコーニ
ラコーニは「ハハハハハー。」高笑いで「俺様の勝さ。老いぼれジルにエルダはもういない。さあ、次の新世代50億年支配者は俺様だ。表宇宙の支配となる。そのためにはお人よしの,のろまなお兄様、バル君には、この表宇宙からブラックホールダーク部隊の次元この78N34Wに移動、引越し、していただきまーす。」
僕はジルの消滅、すべてが、まばたきをする間の展開に脳内回線が追いつかない。
「僕が引越し?ラコーニ、いったい君は何をどう考えているのか理解に苦しむ。僕はジルを友達だと思っていた。彼がこの宇宙の創設者でも偉い唯一無二の存在であっても僕にしてみたらただの友達だ。その大事な友達を消滅させたラコーニ、君を僕は許さない。」
僕とラコーニは宙で言い争っている。地上のみんなにはこの会話は脳内電磁波で伝わっている。
ジルとエルダを消滅させたのはラコーニ。彼が敵だということだけはみんな、認識している。それと同時にラコーニが最強のエネルギー使いと言うこともみんな認識している。
が、ルナを抱えたままアンが叫ぶ
「バル、あなたは強いんでしょう。」アンの声が僕に届く。しかし、この状態で、ラコーニと戦うのは不利である。”負けるののも手だ。”なんといわれてもいい。
今はあえて、負けよう。次元転換を受け入れよう。
こんな時に授業で習った歴史を思い出す。笑えるが地球では、僕は、ただの高校生だ。
戦国の世、配置転換は頻繁に行われていた。お互いの戦力、国のために。あるものは勢力を広げるために。あるものは自分の民を守るために。変な話だが、広いこの宇宙の支配を狙うラコーニ、小さな地球の戦国武将達と、脳内回路は同じってことか。ジル、お前が造ったこの宇宙は時空、星、時間が違っても生命体の脳内は同じだ。
緊迫しているこの状態でなんか笑える。
ジル...。それに地球人の友達、ワカ達はこちらの時空78N34W、エルダのブラックホールダーク部隊の世界にいる。3人を助けないといけない。
よし、決めた。
「ラコーニ、表宇宙は君に譲るよ。
ただし、条件がある。地球、月、ケル星をこちら側の世界に転移する。これが僕の条件だ。」
ラコーニがお付きの年配の男性と何やら話している。
「お坊ちゃま、いけません。ここですべて消滅させなくては。」
「いや、大丈夫だ。太陽のない、この真っ黒なブラックホールダーク部隊では、できることが限られているさ。それにそれくらいは、出来の悪いお兄様へのプレゼントだ。」
ラコーニが「バル君、お兄様いいでしょう。では。」
ラコーニは地球、月、ケル星をこちら側に移動させた。そして激しい光の中に消えた。
僕は地上に降りた。
ケル、ケブン、ゼリさんが、みんなが集まる。
ケルが「バル、悔しいだろうが英断。」
ケブンも「今は我慢だ。」
ゼリさんが「でもバル、地球に月、ケル星をこちらに持ってきたのはいいアイデアよね。
バル、がんばったぞ。えらい!」
僕らはゼロ地点にいる。反撃はこれから…
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