第18話 探せ前妖星ケル人

ジルが「全面衝突ではなく、ポップのような着陸型の彗星にしなければいけない。それに着陸地は陸上ではなく海だ。海だと地球への影響は少なくて済む。しかし一番良い方法は、宇宙空間での撃破だ。」ギルが「それはできない。ケル星人を消滅させることはできない。」クレアが「当たり前よ。それに妖星ケルの本隊は巨大なエネルギーをもっている。誰か軽く軌道修正なんてできない。」ポップも「撃破はできない。いっそこのまま我々のトパーズとニッケルそして地球の鉱物水晶体を使ってこの星ごと、妖星ケル到着前に消滅させる。」アンが「それはダメよ。私はまだ仲間を月人を見つけていない。消滅はさせない。」当たり前だが意見は割れる。僕はジルを見た。「ジル、回答がほしい。力を貸してくれ。」ジルがネズミの姿で、「仕方ないな。じゃまずは、120年前の妖星ケル人を見つけることだ。あの時も今回と同じようにこの地球は、産業革命という破滅の道を進んでいた。その時の妖星ケル人は、名前をケブン。ケブンを探せ。彼なら回避方法を知っているはずだ。」僕はジルを見て「はじめてから教えてくれたらいいじゃないか。意地悪だなジル。」みんなの視線が、ジルに向かう。「前にも言ったがこの地球は我々の宇宙嵐モンズ星の誕生と深い関わりがある。我々の星は、みんなも知っての通り宇宙全土で恐れられている。」クレアが大きく首を縦に振る。アンも首を縦に。ワカがクスッと笑った。2人とも地球人ぽい。ハルトとタクも「そうだな。」ジルが話を続ける。「話は少し長くなるが、この無限の宇宙の始まりは、この地球からだ。今は他の星達の科学力、エネルギー力が異常発達し、辺境の星になっているが、間違いなく宇宙のはじまりは地球だ。正直その事を知る星の民は少なく。はじまりの時、偶然の爆発で塵がガスが固まり星を形成した。そこにこれもまた偶然にも地球の星を形成した土の上で爆発が起きた。その爆発で宇宙嵐モンズ星という異空間の星が偶然の異空間の力では召喚た。バル、我々の星だ。この地球にはじめは生命体は存在しなかった。そして長い年月、光年をかけて異空間の宇宙嵐モンズ星が生命体をつくった。未来の宇宙嵐モンズ星の民は強大な科学力で時空移動、転移し、たくさんの星で文明を築いた。もっと簡単に言うと未来の出来事を再現させた。それが地球だ。」地球人のワカが「それって私達地球人とバルの宇宙嵐モンズは同じ生命体?」ジルが答える。「そうだな。大きく言うとその通りでだ。」僕はワカ、ハヤト、タクに「僕は同じ星の星人だったんだ。なんだか嬉しいよ。地球人の高校生として存在していた僕は間違いっていなかったんだ。少し頭の中が混乱するな。」ハヤトが笑った。「バル、よかったな。」「あー。今まで通りだ。」ギルが「ジル、地球をつくったのが未来の宇宙嵐モンズ星人だということはわかった。それじゃ、僕らのケル星は?誕生は?」アンも「月星にの月人は?どうなるの?」ジルが「アンの月の星。月人も地球誕生後に我々モンズ星人がつくった。」ポップが「我々の彗星ケル。ケル星は?我々の星は宇宙全体の監視をしている。地球的に言えば神と同じレベルだ。星ひとつ、活かすのも消滅させるのもケル星次第だ。僕らは宇宙の中立星だ。」ネズミの姿のジルが「そうだ。ケル星は宇宙環境監視の点から見ても特別な位置付けの星だ。だが、ケル星も宇宙嵐モンズ星がつくった。」

ギルが「嘘だろう」僕はギルのプライドが崩れていくのが見えた。僕は「みんな、今は、120年前の妖星ケルのケル星人のケブンを探すのが先だ。」ポップが「今のジルの話でショックと混乱を受けた。しかし今は、衝突まで時間がない。探そう。彼の名はケブン。」

タクが「みんな頼む。僕らのこの地球を救ってくれ。」ハルトが「消滅はさせない。」僕は「その通りだ。探そう。」僕らはジルから携帯を各自受け取った。画面にケル星人の位置情報が写り確認できる。それに両サイドのボタンを同時に押すと瞬間移動できる。未来の宇宙嵐モンズ星の常備携帯だ。ギルが「悪い、先に行く。」瞬間移動寸前のギルの横顔が気になった。僕らは3日後にここに集まることにし飛んだ。



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