第5話 ケル星の最強姫 クレア

「クレアのことも覚えていないのか?」

「覚えていない。

それに端正な顔立ちをしていたが胸はなかったぞ。どう見ても男子だ。」

ギルは少し呆れた顔で「彼女はケル星最強の姫。”妖星破壊の力”を持っている。もちろんバルの”破壊の塵の流星”の力には及ばないが、僕でもクレアにはかなわない。

君たちは幼なじみでお互いの両親意向で政略結婚も小さい頃より決まっていたんだぞ。」「僕のフィアンセ?」僕はため息をついた。もう少し女子らしい、女子、

”アン”のような黒髪美少女の方が・・・・・ギルは脳内に侵入して「バルの好みはわかった。話しを続ける。バル左肩にケガのあとがないか?」

「そう言えば、僕の左肩には、記憶がないがケガのあとが確かにある。」

「そうだ、その傷は、クレアとの死闘でおった傷さ。」

「クレアが。」

「いや、そこは違う。僕ら彗星部隊の戦士は通常宇宙空間でエネルギーの放射訓練を行なっている。トーナメント戦だ。いつもバルとクレアが最後まで残り戦う。あのクレアを押さえつける力はバル君だけだ。ケル星で君は最強の最強さ。しかし、その訓練中に僕らと敵対するブラックホールのダーク部隊が、急に攻撃してきた。君はクレアを守るために負傷したんだ。かなり深いダメージだったぞ。クレアは、切れてダーク部隊を1人で、撃破していった。もちろん僕らも戦っていた。しかしもブラックホールのダーク本隊の部隊も現れてしまって。もうダメと思った瞬間、運良く宇宙嵐モンズが来た。」「モンズ?」

“ズッキンーーー”その名に僕の身体中に激しい電磁波が走った。僕はふらついた。「バル、大丈夫か?」ギルが肩を引っ張る。

「大丈夫だ。話しを続けてくれ。」

「そうだな。モンズは全てを飲み込む宇宙嵐だ。モンズは、底なしの次元空間を持っている。地球クラスの星でも数秒かからず軽く飲み込まれる。宇宙で最もこわい存在だ。「モンズに出くわしたら空間移動で逃げる。これが常識さ。ブラックホールのダーク本隊も瞬時に空間移動した。僕らも移動その瞬間モンズの嵐の中からバル、君の名を呼ぶ声が聞こえた。」「僕を呼ぶ声?」ギルは「たぶん、こわかったし、逃げるパニック状態の僕の空耳かもしれないけど。」

僕は脳内で”モンズ”を解析を試みる。脳内”エラー”解析できない。

僕のケル星での記憶、モンズ、この地球に来る前の僕の記憶を早く思い出さなければ。僕らは歩きながら駅前までやってきた。人気のカフェで女子達がギルを見つけてキャーキャー騒ぎだす。ワカとアンもいた。アンとまた目が合った。アンの目のほほ笑みが違って見えた。”なぜだろう”かき消すようにワカの大きな声「バルー。一緒に食べようー。」僕らは合流した。


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