第29話

 いちいち通訳さん通すのめんどくさいので『』は翻訳されたメリーメアリーの言葉だと思ってください!!


 あ、これからの外国人と話すときはこれで行きますことの把握よろっす!




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『それで? 何をしにきたんだ?』


 メリーさんは、優しげな声で、されど敵対心も感じられる声で問う。


 怖いね。これが四強の圧ってやつなのか? 少しでも気を抜いたら気絶しそう。助けて雫さん。


「俺――いえ、私は、四強と呼ばれる方々と話をしてみたかったのです。本当の強者、とはどういう人たちなのか」


『……そうか。だがそれなら話すことはないのではないか? 私達は四強の中でも最弱である。他の者のほうが良いのでは?』


 え。うん? 何を言ってるのこの人。アホなの? いや……だってさ。こんなに圧感じてるのに。これで四強最弱?


 ありえない。こんなに上がいるのか。俺だってCランクなんだぞ……?


「本当に、最弱なのでしょうか?」


『あぁ。そうだ。わたしたちは第一回の優勝者だからな。もう年なのだ』


 もう年なのだ。そう言ったお二人の姿は、どこをどうみても20代。


 ということは、5歳とかで大会優勝したってこと? ――いや流石にないよな。


 ならどうなのかって? そりゃあ見た目以上に中身がおばさ――


『貴様、何を考えておる』


「いえっ!? なにも!?」


 思わず声が上ずってしまったよ。おばさん怖い()


『もうよいか? 他を当たっていただきたい』


「……ありがとうございました。大会頑張りましょうね!」


『……』


 感謝の言葉と、お互いに頑張ろうね! と言ったときにはもう彼女たちは遠くへ離れてしまっていた。


 50m先くらいに。


 ――いやなにがあったらそうなるんだ!?





 ______






『なぁ、メリー。あやつ、どう思う』


『どう思うもなにも……“5組目”、ですかね』


『メリーもそう思ったか。……これは世界が動くぞ』


『えぇ。そうですね。なにせ無名だったんですから――あ、もしかして切り札をここで使ってしまったのも――』


『やめろ。思いの外強かったのじゃ』


『なるほど。まぁわたしたちは昔の功績に縋るとしますかね』


『そうだな。私達は実力だけでいえば――5番、いや6番かもしれないからな』






 _______






 メリーメアリーコンビと別れ、(一方的に立ち去られ)元いた場所付近に戻ってみると――


「レン君? 何をやってたんだ?」


 星斗さんが鬼の形相で立っていた。


「四強の方々と話していたんです。強かったですねー! 少しびっくりしたくらいには」


「……? は? ちなみに誰……?」


「あぁ。メリーメアリーコンビとです。あのお二人、どこをどうみても20代にしか見えないのに第一回の優勝者ってどういうことなんですかね?」


 俺はメリーメアリーコンビから聞いたことをそのまんま星斗さんに伝える。


 すると、星斗さんはとてもおどろいたような様子でこちらを見てきた。


「はぁ。その噂は本当だったのか」


「その噂、とは」


「いいか? 絶対に大声で言うんじゃないぞ?」


 ゴクリ。ここまで貯めるってことはよほど重要なお話なんだろう。


「――あの二人、特殊メイクした熟女説でてるんだよ」


「いや草」






 _______






 時間ない。許して

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