第11話 ガチホモニキ、尊死

『………』



 ないっ!?え?なんでなんでなんで!!!


 これは俺の渾身の技だったんだぞ?え?いやいや反応がないとかそんな事あるか?



『………酔った』

『俺も』 

『コメント遅れてごめん。酔ってた』

『まさかここまでとは思ってなかった』

『回りすぎね??』



 ホッ…。みんな俺の配信から抜けたわけじゃなくて良かった…。またあの登録者1人生活に戻るのは嫌だからな。


「あーすみません。だいぶ回りましたけど。

 けどけど! 見てください! ちゃんと着地できましたよね?」



『それはそう』

『いやすげぇよ』

『俺たちって今まで頭硬かったんだな』

『すげぇ活用方法だ…!』

『風魔法、評価上がるのでは??』

『……けどこれ、まず【氷の王子】以外はできなくないか?』

『……たしかに』

『まず壁を壊せない』

『そして竜巻を出せない』

『さらに飛び込む勇気がない』

『ということは…?』 

『結論!!』

『【氷の王子】かっこよすぎるー!! 俺の【氷の王子】!!!【ガチホモニキ】』

『おいまたかよぉぉぉ!!!!!』

『笑笑』

『笑笑』

『それは流石に草』



「あー、俺以外の人でもできると思いますよ??氷魔法と風魔法極めればなんとかなりますから」


 本当ならここでAランクの人ならできるとか言うつもりだったんだけども、俺が学習ができる人だから。


 またなんか言われることは事前に防いでおくことが大切なんだ。



『で き ね ぇ』

『逆に誰ができるのか教えてほしい』

『いやほんとにさ、?できる人いないだろ』

『そんなんできたら日本最強です』

『【氷の王子】、日本最強だった…?』

『だから私はレンくんが好きなんだよ!!【レイア】』

『!!!』

『うおっ!彼女登場!』

『来たー!!』

『なんか今日は遅かったですね??』

『寝不足だったから【レイア】』

『寝不足……?』

『寝不足、昨日はレンと一緒の家で一夜を過ごした、……あ』

『なんかごめんなさい』

『ああぁぁぁ!!俺の【氷の王子】がぁぁ!!』

『いつお前のになった』

『笑笑』



「いや、レイアさんのでもないからな??」



『くさ』

『草』

『いや冷静なツッコミ笑』

『それはそうなんよ笑笑』

『知ってた』

『え?私の彼氏でしょ??【レイア】』

『いつ【氷の王子】がレイアの彼氏になったんだ笑笑』

『違う!! 俺の彼氏だ!!【ガチホモニキ】』

『頭が逝ってる方が約1名』

『流石に怖いだろ(』

『もうこいつ名物リスナーだろ』



 おお! ガチホモニキじゃん! これはあのイケボを出す時が来たんだな…!


「……ホモニキも俺の配信見てくれてるだけ感謝だぜ!(イケボ」



『……』

『……』

『……』

『尊死しました【レイア】』

『尊死しました【ガチホモニキ】』

『心臓をください』

『お前ら心臓の替え持ってないのか!? 俺はもう使ったぞ!』

『俺は今日で5個目だ!』

『……俺も替えないと……!』



 よしよし、効いてるな? ……っていや心臓…? あ!! これいいじゃん!! 話題になりそうだし!!


「心臓…! あ! 心臓いる?? モンスターの!」



『ファッ!?』

『え……? グロ』

『グロいよ?? それは【レイア】』

『そんなん取れるわけ無いだろ!! 何いってんだ!!』

『いやいや、壁壊せても心臓は無理だろ?』

『だって心臓ってさ、生殺しにして尚且つ超絶馬鹿力で心臓くり出さないといけないだろ?』

『いやほんとにそう』

『だから心臓取り出せる人ってほんの一部だけだし、Dランクダンジョンで取り出すなんて不可能だろ…!!』



 あー。やっぱりDランクって強いのかな? ずーっとコメント欄で話してるのみてるとそろそろ信じないといけないのかも。


 ってかそれよりも、みんな心臓取り出すのやったことないのかな? 誰でもできると思うのに。


「えー? やったことありますけどね? じゃあやりますから見ててくださいよ!!」



『……わかった』

『信じずに見ておく』

『グロかったら切るからな!?』

『まぁ【氷の王子】Cランクだしぃ…?』

『たしかに!そう聞いたら行ける説』



 ということで、深層の入口で立ち話をしていたが、奥に向かって心臓を取り出せそうな敵を探すことになった。






_________






心臓えぐり取るけど残酷描写そこまでないので安心してください!


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