第6話 Cランクは…?《配信コメント》
少しばかり時は過ぎ、レイアとレンが家に入った。コメント欄はというと、
『草』
『トレンド上位独占してんなぁ…!』
『初見です、何やら話題になってたので来ました!』
『初見さん、ここは【氷の王子】の鑑賞会です』
『ちげぇだろ笑笑』
『たしかに【氷の王子】のことを見てるけども』
未だに仲良く(?)話をしていた。
しかし、レイアとレンが一緒に家の中に入った瞬間に、コメント欄の流れは一変する。
『ファッ!?』
『お持ち帰りktkr』
『うおおお!!!』
『あーー』
『まぁ個人勢だから別に男連れ込むくらいいいのか』
『企業勢だったら確実にやばいけどな笑笑』
『……なぁ。ここがレイアの家なんだよな?』
『……あ』
『特定班来る?』
『どこですかぁ!!』
『俺も突撃する!!』
そう、まさかコメント欄の人たちも本当にレンを連れ込むと思っていなかったのかは知らないが、レイアの家が明かされた瞬間に、コメント欄は沸きに沸いた。
特定班を求める声なんかも現れてくるのだが、レンとレイアはその声さえも落ち着かせることになる。
「おまたせー!はい、紅茶で良かった??」
「紅茶!俺めっちゃ好きなんです!!」
『流石ファン』
『好物まで把握か』
『流石』
『もう夫婦』
『ってかレイアニマニマしすぎな??』
『好きが溢れてる件について』
『笑笑』
「うんうん、やっぱり紅茶好きなんだななぁ…。って思って。配信で言ってたこと本当だったんだね。それに………ね、みんな騙されてるなぁって」
「……あー、そうっすね。覚えててくれたんですか。」
「そりゃあ! 私の好き……ゴホンゴホン、私の推しの配信者のことだから!」
『配信ちゃんと見てるんか!』
『もうストーカーでは…?(殴』
『やめろ! レイアをストーカー呼ばわりするな!!』
『ってか好きって言いかけてて草』
『もう告れよ』
『告れよ』
『いや、【氷の王子】イケメソだから彼女持ちの可能性もワンちゃん…?』
『あ』
『アハ』
『レイア、強く生きろよ』
『いやてかなんか今言ってなかったか?』
『聞こえなかった……』
『なんて言ってたん?』
「それはありがとうございます。で、なんで俺のことを連れ込んだんですか?」
「推しの配信者に会えたら、色々聞きたくなるのって当然じゃない!!?」
『連れ込むのは当然じゃないだろ』
『当然の定義がおかしい定期』
『🔍当然 意味』
『レイア、ヲタク?』
『どっちかといえばストーカーでは??』
「なるほど。理解はよーくできた。で、なにが聞きたいんだ??」
「え、聞いていいんですか??じゃあ遠慮なく聞きますよ!?」
『許すんかい!?』
『なんだかんだ優しいな』
『流石王子』
『草』
『そこ許すんかよ笑笑』
「身長は!?」
「176cm、平均よりは少し高いくらいじゃないか??」
「はうっ…! 私が好きな身長だ…!」
「お、おう。ありがとうな……」
『レイアー、戻ってこーい』
『逝ってますねぇ…』
『やば、いつもとぜんぜん違う』
『176…? 人権あr……(殴』
『【氷の王子】引いてるじゃねぇかよ笑笑』
『距離感間違ってるぞー!』
『笑笑』
『全肯定マンじゃねぇか』
「じゃあ次!! どこに住んでるのか!!」
『((o(´∀`)o))ワクワク』
『教えてくれたりしますか…?』
『配信してると思ってなくていっちゃう説』
『ありそー、まぁレイアの家はそのうち割れるだろうし二人で引越しかな?』
『……同居って、コト?』
『……』
『ああああぁぁぁあ!!』
「……バラさないですね?」
「バラしたら私の家もバラされるでしょ??」
『それはそう』
『もう割れたも同然なんだよなぁ……』
『割れてるだろ』
『こういうのだけは冷静なんだな笑笑』
「……あのダンジョンの近くですけど。」
「へぇ…! そうなんだァ…! あとは自分で特定頑張るね!!」
『なんか怖いよ』
『話し方がさっきから逝ってるんよ』
『怖い怖いまじのストーカーじゃんか』
『俺も特定頑張るねっ!【氷の王子】君!』
『ホモニキ現る』
『来ました、こういうときに現れる人』
『コメント欄のほうが怖い説』
『まじでありそー笑笑』
「でさ、レンさんってめちゃめちゃ強いけど、なんでそんなに強くなれたの??」
「え、俺なんてDランクくらいしか勝てないのでCランクですし。AランクとかBランクの方のほうが強いんじゃ…?」
『……』
『あ』
『は』
『え??』
『いやいやいや、え?』
『Cランク??』
『おいおい!!』
『Cランクは、なぁ…』
『Cランク……』
『Cランク、日本に1人も発見されてない一番上のランクだぞ!!??』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます