第6話 パニック。
今日の現場のゆらゆらそうに到着。
2対の顔を撮る事が今日の目標なので、下手したら深夜まで今日は車内だ。目立たず、邪魔にならなそうな場所を選んで、駐車する。
車内から2対住居に向けカメラを設置する。
これで最悪、僕が見逃しても、このカメラが観ていてくれる。数時間ごとにバッテリーを取り替える必要があるけど、そのぐらいは許してやろう。基本的に映像で撮り、帰宅してから写真に切り取って元請さんに納品する。
カメラのセット等の準備がが終わり、監視が始まる。
北側から郵政カブが郵便物を持って2対住居のポストに投函する。
こっそり、郵便物を確認する。2対の家族構成や氏名を確認する為だ。4通届いた郵便物の名前は全て一致していて、名前は[山本糸実]で、水道局、谷川大学、チラシ2通が投函されいて、2対住居のボロアパートゆらゆら荘の家賃は3.2万円と賃貸サイトに載っている。
この事から、一人暮らしの大学生である事を推測する。
大学生か…今日は平日だから昼までには大学へ行くだろう、もし大学が休みでもこのボロアパートに住んでいると言う事は経済的に裕福ではない、バイトに行くはずだ。
一人は寂しい、いつもは相方が隣にいる。あいつはいつも、スマホを触ってニヤニヤしているが、実際奴が見逃した事は一度もなかった、しかも、あのクズは腹立たしい事に、頭が良いので、推理は殆ど当たっている。
相方への不満と嫉妬と憧れをゆらゆら考えながら、監視を続ける。
例の2対Instagramと推測されるアカウントは名前が無く、IDは12356788889bと明らかに適当につけている為、まだ断定は出来ない。
このアカウントは鍵垢になっていて、こちらがフォローし、相手が承認しないと閲覧出来ない設定になっている。
頭を回転させて推理に没頭していると、2対住居の扉が開く、2対の靴が見える、2体の胸元が見える、2体の顔を確認する。
「萌子、萌子萌子、はーーーーーーっ」
思わず、元恋人の名前が口から溢れる。それと同時に身体中の酸素を外に出してしまう。そして、パンとニコチンが全て口から車内に吐瀉物として放出される。
そこからの記憶がない。
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