剣の在処

『おかえり!ハオよ。パパは心配で眠れなかったぞ!』


「1日も経ってないんだよ」


 親子の絆には胸が熱くなりますね!

日が傾き、夕陽が照らす校長室内は感動のフィナーレを予感させます。


「ところでパパん。【剣】の在処はわかったのかだよ?」

 ハオちゃんの問いにハオちゃんパパは、ポカーンと埴輪な表情を浮かべます。


『そんな話、したっけ?』


 これは! 親が『お年玉預かっとくよ』と、言いながら、いざ返してほしい時に放たれる名言ではありませんか!


「このままでは手詰まりですわね……。困りましたわ」

 メオちゃんが困惑する中、ストーリーを進めるべくが再び登場する事になりました! 勢いよく校長室の扉を開け放った人物とは!?


※CMですわ!


【–––– 『カーン♪コーン♪』


乙女は願いを込めて音を奏でます。


   『カーン♪コーン♪』


あの人に、この音色が届けばいいな。

この想い伝わればいいな。

彼女は晴れやかな表情で空を仰ぎます。


   『カーン♪コーン♪』


 それは愛する彼氏のため、

きっと、想いは通じると信じて……。


『あの野郎!浮気するなんて許さないわ!呪い殺したるわッ!!』


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 さて、校長室の扉を開けた人物のところからでしたね!

 その姿を見た魔砲少女達は、驚きのあまり言葉を失ってしまいました!


「ウチの事、無視するなんて遺憾ですよね。台本では、【剣】の手がかりを伝えないといけないのよね!」

 前話のコヅエちゃん、再登場です!!

そう、この作品はプロットが完成してから書いています。なので、エタる事はありませんが前の話が長くなりすぎたので、今回に引き伸ばしたのです!!


「コヅエちゃん! 知ってるのかだよ?!」

 ハオちゃんの問いかけに、コヅエちゃんは頷きます。しかし、彼女の続けた言葉に一同は息を呑みました。


「……あなた達が探している【剣】だけど、もう、この世には存在していないのよね……」


「ふざけんなだよ。そんな事言ったら話が進まないんだよ!」


 これにはハオちゃんも、苦情をつけました。言いにくいことを言わなければならない時がある。その役目をしっかり果たすハオちゃんは真のヒロインです! そんなヒロインに対してコヅエちゃんは「話は最後まで聞くんだよね」と、中指を立てて話を進めます。


「だから、新しく【剣】を作るのよね。昔、その剣を鍛え上げた子孫の住む里があるのね。そこに連れてってあげるね」


 おおっと! これはまさかの展開です!

『鍛冶屋の里編』って、タイトルにすればPVの爆伸は約束されたも当然です!!


「コヅエさん、でも、猩々緋砂鉄しょうじょうひさてつとかややこしい名前のレアメタルが必要なんじゃ? それに私たちが使うのは呼吸じゃなくて魔砲ですわ」


「日輪刀を作る訳じゃないのよね。材料は大丈夫。『自分からやって来た』のよね」


 なんと! 自分から来たですって?!

まさか、そんな……。 【T2】のポリスメン

が材料なのかしらッ!


「詳しくは鍛冶屋の里に向かう途中に話してあげるよね。明日の朝、貝塚駅で集合よね」

 そういうと、コヅエさんは踵を返し立ち去ってしまいました。


「なんてこったいだよ。貝塚駅って、福岡と大阪に2か所あるんだよ! どっちに行けばいいんだよッ!」

 コラコラハオちゃん。フィクションにノンフィクションをぶっ込まないで。


 こうして、二人の魔砲少女は明日の準備の為、それぞれの帰路につきました。


 果たして、『鍛冶屋の里』で彼女達を待ち受けている者は……。

 天狗の面を被ってる人達でない事を祈りましょう!


            –––– つづく。

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