第2話 飯豊まりえ
文子さんはやっぱり飯豊まりに似ている。最近 飯豊まりえさんが出ているドラマが増えてきた。文子さんは 飯豊まりえさんに少し似ている。身長は 飯豊まりえさんほど高くないのだが顔の印象がよく似ている。文子さんは飯豊まりえさんを少し美人にした感じだ。だから 顔立ちは 文子さんの方がずっと綺麗だ それに 可愛らしい。ただなんとなく全体の印象というか 雰囲気が文子さんとまりえさんは似た感じがする。飯豊まりえさんはモデルだけあってスラリとしていてかっこがいい。文子さんは飯豊まりえさんを一回り小さくした感じででも顔が小さい目で全体のバランスとしてはまりえさんにも負けていない。ただ近づくと意外なほど背は低い感じがする。まあ 女性としてはあまり大きいよりは可愛らしい感じの方が 僕は好きだけど。文子さんは 口紅をつけている を初めて見た あの日から1週間後には 栃木県に行ってしまった。おそらくもうこっちに帰ってくることはないだろう。両親には 年に一度会いに帰ってくるだろうけど元の勤め先に訪ねてくることはまずないだろう。それにしても SNSこんなものに文子さんが連れ去られてしまうとは思いもよらなかった。文子さんは今SNS で知り合った女友達と栃木県に一緒に住んでいる。僕も同僚の文子さんのお父さんもSNS なんてわからなかった そのわからないものに娘が連れて行かれてしまうなんて お父さんも考えもしなかっただろう。それは僕も同じで初めに聞いた時 何のことだろうと思った。それにしても SNS で知り合った 見ず知らずの友人と一緒に暮らすために引っ越してしまうなんて考えられない にわかには全く信じられない。でもこんなことが世の中にはあるんだな そう思った。この世は結構 わけのわからない力で動いている思いもかけないところかな影響を受けて運命や日々の日常まで変わってしまう そんなことがあるんだ。それまでの僕は職場で 文子さんと一緒に子供たちを迎えに行けて毎日が幸せいっぱいだった。あんな綺麗に綺麗で可愛らしいこと一緒に仕事ができるなんて こんな幸せなことはなかった。僕は日々感謝していたこの幸運にこの偶然にしかしその幸せは一瞬で消えてしまった。まあ 実物ではなくて幻だったということなんだろうか。俺の幸せはそんなものだった彼女とは何も約束がしてなくただ俺一人で 喜んでただけだ。でも 幸せだった 今もやっぱりあの頃を思い出す あんな風になりたいなと思ってしまう。僕の幸せは幻だったのかもしれないが でも間違いなく幸せだった 全くハッピーだった。毎日ドキドキしていて 文子さんがいるんじゃないかとか文子さんがいないじゃないかとかそんなことばかり考えて。彼女の動きの一つ一つに 過敏すぎるほど反応していた。毎日の幸せは文子さん次第だった。あやこさんが 上機嫌で幸せならば僕も幸せだったし 文子さんが少し曇った顔をしていれば僕も悲しかった。今僕の全ては 栃木県に行ってしまっている。近くにあやこさんがいない僕はただの腑抜けだ。
このままじゃいけない 新たな恋を見つけたい。
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