第21話 お姉ちゃん(仮)とお風呂

「ほら、りゅうちゃん脱いで!」

「駄目だ!キラ先輩これ以上は」

着替え置き場に着くとキラ先輩が服を脱がせようとする。


「お姉ちゃんって呼んでよ!

今日りゅうちゃんは言うこと聞いてくれるっていったよね?

言うこと聞いてよ。お願い。聞いて!!

このままじゃ…りゅうちゃんが…また…」

いつになく、キラ先輩が取り乱してる。

さっきまで楽しく会話してたのにどうしてこんなことになるんだろう?

僕のせいなのかな?



だったら


「分かったよ。キラお姉ちゃん

お風呂にはいるからせめて一人で脱がせてくれないかな?」

「りゅうちゃん…」

「大丈夫だよ。」

安心させるようにキラお姉ちゃんの頭を撫でる。

これじゃあ、いつもと逆だ。


「……」

キラお姉ちゃんは下を向き少し無言になる。


「湯船も張ってあるから先に暖まってていいよ。」

「シャワーだけでもいいよ。」

「駄目!絶対に入ってね。」 

「分かったよ。」

僕が返事をするとキラお姉ちゃんはその場から離れていった。

とりあえず、シャワーを浴びよう。


風呂場に入りシャワーで汚れを落とし湯船に浸かる。

やはり、他人の家の風呂となると落ち着かなくなる。

少し暖まっていると扉の方からキラお姉ちゃんの声がする。


「りゅうちゃん、着替え洗濯機の上に置いておくね。」

「ありがとうございます。」

わざわざ着替えを取りに行ってくれたのか、

キラお姉ちゃんは変わらず優しい。


さっきのは少し取り乱してたのかもしれないな

扉のほうから中にから衣擦れする音が聞こえてくる。


湯船も張ってあるから暖まってていいよ。


キラお姉ちゃんの先ほどの発言に違和感を感じ

扉のむこうにいるキラお姉ちゃんに聞こうとすると


ガラ

不意にドアが開きそこには


「りゅうちゃん…」


タオルで体を包んだキラお姉ちゃんが立っていた。


「な、なんで」

「身体流してあげるからそこに座って」

「いや、僕もう上がるよ

 身体も洗ったし暖まったから」

そう言って僕は風呂から上がり、キラお姉ちゃんの脇を通って外に出ようとする。


「嘘」

「え?」


後ろからキラお姉ちゃんに抱きしめられる。

僕と身長の変わらないからほぼ全身が密着する状態になる。


「キラお姉ちゃん…離して」

「身体洗ってないでしょ。座って」

「洗ったって!」

「今、りゅうちゃんからボディソープとかの香りがしないけど?」

クンクンと匂いを嗅ぎながら先輩は耳元でささやく。


「やめて、嗅がないで」

「ふふ、りゅうちゃんかわいい。

じゃあ、おとなしくそこに座ろっか?」

「駄目だってこんなの…」

「約束…破るの?」

底冷えするような声に驚きキラお姉ちゃんのほうを向くと目に光を灯さずまばたきもせずにこちらじっと見つめるキラお姉ちゃんの顔があった。


「あ…あああ」

「座ろっか?」

「はい」

先輩に言われたままにすることしか僕にはできなかった。


「りゅうちゃん、頭流すよ?」

「はい。」

シャワーで髪の毛についた泡を丁寧に流してくれる。

シャンプー・リンスをつけるときも目に入らないようにすごく気くばりながら丁寧に洗ってくれた。


「りゅうちゃんは

普段、リンスインシャンプー使ってるでしょ?」

「あ、はい」

「せっかく、キレイな髪なんだからちゃんとしたシャンプーとリンスを使った方がいいよ。

リンスインシャンプーは髪を痛めやすいんだから~

「気を付けます。」

先ほどまでの張りつめた空気が嘘のようにいつものキラお姉ちゃんの空気が戻ってくる。


「じゃ、次は身体を洗おうか~」

「身体もはさすがに自分でやります!!」

「うーん、心配だな」

これ以上は危ない

キラお姉ちゃんもきっとテンションでおかしくなっているだけだ。


「わかったよ

じゃあ、お姉ちゃん先に湯船に浸かってるね。」

「はい」

助かった。


身体を洗ってる最中、時折キラお姉ちゃんから視線を感じたので確認するがそこにはニコニコしながらこっちを見るキラお姉ちゃんがいるだけだった。

だが、キラお姉ちゃんを見ていない時に肌に感じる視線は先ほどの光を差さない目でじっと見られてるような感覚を覚えた。


「洗い終わったので僕は出ます。」

同じ湯船に浸かるわけにも行かないので先に出ようとするが

「りゅうちゃん一緒に入って」

キラお姉ちゃんに有無をいえぬまま、手を引っ張られて湯船に連れていかれるのであった。


「ゆっくり暖まろうね」



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おまけ


プロフィール


黒森 伊万里


前ノ原中学3年生

身長 154cm

体重 43kg

胸のサイズ Bカップ


好きなもの

甘いもの全般

ショッピング

泳ぐこと

両親


嫌いなもの

すっぱいもの

他人

静電気



金髪は父親の方の祖父からの遺伝でツインテールは自分でもできるが毎朝お母さんに結んでもらっている。

普段、気を張っているが本当は誰かに甘えることを求めている。



ショッピングをしながら、甘いものを食べるのが最近の趣味でいいストレス発散になっている。


小さいときから泳ぐのが好きで両親とよく海にいっているため肌が日に焼けている。

スイミングスクールにも通っていたがコーチが問題が起こりやめることにそのせいで部活などにはこりごりしてる。


基本他人を信用できないので、親以外には絶対に心を開かないようにしている。

かといって塩対応ではないので相手に勘違いされることも多々ある。




ーーーーーーーーーーーーー


次回も合間煌のターンです。


おまけに関しましては

本人曰くすべてが真実ではないそうなので嘘に騙されないように注意してください。




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